第21話:熱海に温泉と海釣りへ2
港に帰ったのが、夕方6時、山北社長は、釣り宿に泊まっていて、車で来ていたので、池田夫婦の釣り道具を山北社長の車に置かせていただいて、港の近くのレストランに入り、3人で夕食を食べることにした。
席につき、幸恵さんに、山北社長を紹介し、「保険の外交している時に何回も御一緒させていただき、保険の仕事も随分、助けていただいた恩人です」と女房に紹介した。
次に、池田松男が照れくさそうに、「早期退職して、しょぼくれていたとき、近くに住んでいて、彼女の小さい子供がうちに来て仲良くなり、そのうちに、結婚してもらったんです」と、山北社長に、照れくさそうに話すと、「若くて、綺麗な奥さんもらって、お前は幸せもんだな」と笑って言った。
その後、山北社長の話を聞くと、「自動車部品関連会社の社長していて、2000年以降の不景気で商売も左巻になった時、私のワンマン経営に、反対していた専務達が、ぐるになって、私を追い出して、会社を辞めさせられた」と打ち明け、その時は、腹が立ってしょうが無かった。と行った。
しかし、息子が慶応大学を出て商才がある奴で、インターネットの最初の頃に、現在、有名になった楽天に入り、修行を積んで、子会社の社長になったと言った。彼が今、会員制のホテル、別荘やスポーツ施設や歌舞伎、宝塚、歌謡ショー、演劇チケットを利用できる、リゾートクラブを作り、そこの社長になり、楽天の関連会社になったと説明してくれた。
しかし、「営業の専門家がいなくて、接待がどうしても上手くできなくて困っていたんだ」と言い、「そこに君の様な、営業のプロが失業中とくれば、渡りに船だと」言い、「是非、手伝ってくれ」と言い、「毎日出勤でなくて、必要な時だけで良い、部長で迎えるから、上手な接待で、会員の輪を広げて欲しい」と笑いながら言った。
これに対し、池田達夫は具体的に、週に何回、出社するんですかと言うと、「出社しなくて良い、必要な時に電話を入れて、呼び出すと」話し、「釣りやゴルフ、飲食の接待がメインで、たまに富裕層に宣伝、営業活動してもらう程度で、月に5-10回程度かな」、「泊まりの接待は滅多に無く、年に数回程度かな」と言い、給料は、全て歩合制で払う」と説明してくれた。
「最低賃金はと聞くと、月10万円は、最低保障する」と言った。同席した幸恵さんに聞くと、「松男さんの考え次第ですと」言い、「せっかく、山北社長が、営業センスをかってくれたのだから、やってみたらいかがですか」と言ってくれたので、松男が、「それなら是非、仕事をさせて下さい」と山北社長に伝えると、わかったと言い、松男君の名刺を作るから、履歴書を指定のメール先へ送ってくれと言われ、了解した。
山北社長は、喜んでくれ、「頼もしい助っ人が来てくれて嬉しいよ」と言ってくれた。料理が運ばれてきて、ステーキ定食を食べて。池田夫婦の釣り道具を取ってきて、山北社長とお別れし、池田夫婦が温泉宿に戻り、ゆっくり、風呂に入って、早めに床についてた。翌朝、車で、飯能の家まで帰った。
帰ってすぐに、山北社長のメールアドレスに、自分の情報を書いて送ると、数日後、小包で、池田松男の名刺が届いた。そこには、「山北リゾート俱楽部、営業部長、池田松男」と書いてあった。一緒に、会社の資料や、全国のホテル、旅館、長期宿泊用コンドミニアム、利用可能な全国のゴルフクラブ、保養所、フィットネスクラブ、クルーズツアーの割引などを書いたパンフレットが入っていて、会員の種類と入会金、年会費や、個人会員と企業団体会員もあると書いてあった。
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