第14話:小説の勉強会1

 その6日後、残りの5つの小説がインターネットメールで送られてきた。それ等の小説をプリンターで両面印刷し5編の小説を小説勉強会のメンバーにメールでに送った。そうして10月4日小説勉強会の当日は、前回と同じ、8人が出席して会合を始めた。


 それでは、「どなたの小説を取り上げますか」と聞き、「要望の多い順番にやりましょう」と言うと、池田松男の小説が、最初に選ばれ、意見をを求めると、横山輝彦さんが手を上げたので、読んでみて一番感じた点は、と聞くと、「引き込まれる様なストーリー展開が良い」と思いましたが、「どういう風に構想を練ったのですか」と聞かれた。松男が下手の横好きで、既に、30編の小説のネタを書いていますが、その中で、一番、書きやすそうなネタを選んで、起承転結を決め、物語として、組み立て、文章を読み直して、自然な言い回しに手直した」と言うと、ワード、ワープロソフトでですかと、聞くので、「エクセルに、起・承・転・結の文章に分解して書き込み、組み合わせる」と言うと、なる程と言ったが、「多くの小説のネタを作っておかないと、できないですね」と笑った。


 池田松男が「小説は、まず構想を練って、多少、文章のおかしな点は目をつぶって、とにかく書いて、書いて、書きまくるのが一番大切だと思う」と話した。更に「構想を練ったりするのが、面倒臭いとか、出来ないと言う人は小説のドアを開くことができない」と言い、皆さんは「ドアを開いて来た人だから、是非、できるだけ多くの文章を書いて欲しい」と言った。


 次に、手が上がった石田好恵さんが、「池田さんの小説は構想とストーリー展開は素晴らしいと思いますが、文学的表現という意味で、もう一つというか、写実的で、わかりやすい反面、うっとりするような上手な文章が見られない気がする」と言われると「全く、おっしゃるとおり、それが欠点です」と池田松男は、認めた。


 この意見に対して、山田修吉さんが、「完璧な小説なんてないし、文句を付けようと思えば、いくらでも付けられる」、しかし小説って、「好き、嫌いが、はっきりしていて、それを議論しても無意味で、その人の個性で、良いと思った所があれば、取り入れるしかない」と思いますよと言った。これには横山輝彦も「仰るとおりと言い、私は池田松男さんみたいな文章をめざしたいな」と話した。


 こんな所で、次に行って良いかなと聞いて、他に意見がないので、2つ目の小説、稲田幸夫さんの時代小説を読んで、御意見は、ありませんかと聞くと、意見が出ないので、池田松男が、時代小説に詳しくなくて話すのも変ですが、「話の展開も文言も問題なく良いんじゃないですか」と言い、「説得力があると思います」と言うと、稲田さんが、ありがとうございますとい言い、池田松男が、「この程度しかわからないので、ごめんなさいと」話した。


 次に安川清美さんの中世ヨーロッパの魔女狩りの小説について御意見はありませんか、と聞くと、意見が出ないので困っていると池田幸恵さんが「特殊なテーマの小説で批評するのが難しいのですが、海外の時代小説を書く時は、やはり下調べをきちんとしないとできないですね」と言い、「安川清美さんの御意見は、いかがですかと」聞くと現代はライトノベルが大流行で「変身したり時間を飛び越したり人に乗り移ったりする作品が多く、正確性より、その大胆な発想の方が、重んじられる」と言った。

 ライトノベルについては池田松男も知識が無く何も言えなかった。そうして時間となり、終了した。


 今日、来た6人に、1人2千円を徴収した。池田松男が「7人からメールで入会希望の話しがあり、そのうち、5人は小説を書くのではなく、読んだり、批評したりしたい」と言うので了解したとメンバーに伝えた。

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