神聖ダルツ帝国

この日。

人類種生存計画の最奥の手たる移民星船『Noah's Ark』の中枢機関は、予てより第4階層を基として蔓延っていた独立国家『神聖ダルツ帝国』なるを標榜する勢力によって、そのコントロールの総てを武力で強奪された。


―――――もはや『Noah's Ark』計画を知る旧知賢者も、制御賢者も、ことごとく死滅させられ、真実を知る者は誰も居なくなった―――――


我々は生きるしかない。

この漂流星船『神聖ダルツ帝国』の枠組みの中で。




――――二千年後――――


「ダルツ天帝さま、ダルツ天帝さま…!」

「なーにがダルツてんてーだよ。そんなのおとぎ話もいいとこだろ。いいから金よこせ。な。」

「どーせ一年後くらいにはみんな死ぬんだわ。好きなことやったれ」

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短篇集 @tcbn2453

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