第6話 揉め事と再会
おはようございます!すっごく眠いです。まぁそんなことは置いといて、僕が目覚めるとルルが僕を抱き枕にして寝ていた。柔らかいですね。
それから暫くしてルルが起きたがまだ寝起きでぼーっとしていたがすぐに僕に気づいて顔を赤くしてから凄い勢いでベッドから出て土下座しだした。何やってんの?
「レオン様!申し訳ございません。レオン様に抱き着いて眠っていたうえにレオン様より遅く起きるなんて」
成程ね。だからルルは少し焦っていたのかな?でも何でそんなことで謝るんだろうか?
「別にいいよそんなこと。それに僕はルルの事を奴隷として接することはしないからゆっくり寝てても良いんだよ?分かった?」
「で、でも……」
「分かった?」
僕がそう言うと渋ったので笑顔でもう一度分かったか聞いたら全力で頭を縦に振っていたのでわかってくれたのだろう。僕はわかってくれて嬉しいよ。
「レオン様は着替えずに何処に行くのですか?」
朝起きたときの出来事から暫く経って僕たちは朝食を食べてギルドに行こうという話になったので僕はルルが着替える為に部屋を出て行こうとしたところでルルにそう言われた。
「えっ?だってルルは着替えるところ見られたくないでしょ?」
「少し恥ずかしいですけどレオン様が見たいなら見て下って構いません」
なっ、確かに見たいけど僕はそんなことはしない。それにルルは自分は奴隷だからって理由で言ってると思うから。でも、ルルを説得させようとしてもまたなんか言われるだけだから大人しく見ない様に着替えようか
「また自分の事を奴隷としての立場として言ったな?僕はそれをやめてほしい。何度も言ってるけど僕は奴隷として扱わないから。まぁ今回は部屋を出ないでお互いに背を向けて着替えようか」
「………分かりました」
ルルはそう言って僕に背を向けたので僕もルルに背を向けて着替え始めた。さっきルルの返事に間があったのは恐らく本当に奴隷として振舞わなくていいのか悩んでいたんだろう。
それから僕たちは着替え終わって宿屋を出てギルドに向かった。ギルドに着いてまずルルのギルド登録をする為に受け付けに向かおうとしたら。ギルド内がザワザワしだした。
僕はギルド内を見渡してみたら人が沢山集まっている場所を見つけた。僕とルルは顔を見合わせてからその人込みに向かって行って中心にいる人を見てみた。
人込みの中心にはルルと同じくらいの美少女が居た。如何やら報酬の分け前で揉めているようだ。僕の身長より結構高い男とスキンヘッドの男の2人が美少女を囲んでいた。囲まれている美少女は特に怖がってなくて何時でも反撃できるようにしているみたいだった。
見た感じ男たちより美少女のほうが強いだろうから殴られそうになっても大丈夫そうだ。僕のスキル【直感】そう言っている。取りあえず大丈夫そうだから先にルルの冒険者登録をしてしまおう。僕たちは受付に向かって受付嬢に話しかけたら少し驚いてからすぐに対応を始めた。
「この子の登録をしてもらえますか?」
「わかりました。ではこの紙に必要事項を書いてください」
それを聞いて僕は文字が書けるかルルに視線を向けたら僕が何を言いたいか分かったのか首を横に振ったので僕が代わりに書くことにした。ルルの年齢だけは知らなったので来たが15歳だそうだ。僕より1つ年上なんだね。それから僕の時と同じ手順で登録を済ませた。
登録が終わったのでさっきの揉めていた所に行ったらまだ揉めていた。今はさっきと違って男達は今にも殴りかかろうとしていた。
「てめぇ!俺たちに文句あんのかぁ!それにお前は獣人なんだから人族の俺たちに従っていればいいんだよ」
この男たちは獣人を見下しているみたいだ。それを聞いていた美少女の反応は特に気にした様子もなくため息を吐いていた。如何やら呆れているようだ。
男たちは美少女にため息を吐かれた事で更に怒ったようで顔を赤くしながら剣の柄に手を掛けたところで美少女が口を開いた。恐らくこれ以上事を大きくしたくないようだ。
「わかった。今回の報酬は依頼ない。その代わり私はパーティーから抜けることにするから」
そう言って美少女は腰に付けていたポーチから革袋を出して男たちに投げて人込みを気にせずに歩き出したところを男たちが美少女の前に立ち塞がった。
「おい待てよ。パーティーから出て行くんなら俺たちを楽しませてからにしろ。お前は獣人なんだから人族の俺たちには従えよ」
男たちはニヤニヤしながら美少女を見ていて美少女のほうは気持ち悪そうな顔をしていた。美少女は男たちを軽くあしらってからギルドを出て行こうとしていたけど僕を見た彼女は少し目を見開いてからギルドを出て行った。
僕はというと彼女が見た一瞬何か見られた感じがした。僕の直感スキルでも彼女は僕に何かしたと言っている。だから僕は彼女を追いかけてみる事にした。
「ルル。彼女を追いかけるよ」
「え?」
ルルは僕が追いかけると言うと「何故?」って顔をして僕を見てから何かをぶつぶつ呟いていたけどそれに構っている暇はなかった。僕の直感スキルが追いかけたほうがいいと反応していたからだ。
僕がギルドを出ると彼女は居なくなっていた。直感スキルを使うとギルドの横の路地に入ったほうがいいとあったので入ってみたらさっきの美少女が其処に居た。僕がここに来ることが分かっていて待っていたみたいだ。
取りあえずこの美少女のステータスでも鑑定しますかね。
『マスターは最低ですね。勝手に女の子のステータスを見るなんて』
【ステータス】
名前/性別 レミ・ウォーロック/女
年齢 14歳
種族 獣人
レベル 124
ちょっと待って?
『如何したんですか?マスター』
ステータスってさぁ数字で表しているけど基準が分からないから自分がどの位強いのか分からないんだよね。如何にかならないかな?
『では基準ステータスでも出しましょうか?』
いや。どうせ忘れるから表示方法を変えられないかな?
『わかりました。ステータスの表示方法を変更します』
変更されたステータスで美少女のステータスでも見てみようか。
【ステータス】
名前/性別 レミ・ウォーロック/女
年齢 14歳
種族 獣人
レベル 124
HP:A
MP:S
攻撃:A
防御:B
俊敏:S
固有スキル
【魔眼】【無限回復(魔)】
スキル
【鑑定Lv10】【剣術Lv5】【刀術Lv7】【魔力操作Lv8】【気配察知Lv7】【偽装Lv10】【隠密Lv2】【自然回復Lv6】【料理Lv5】
魔法スキル
【生活魔法】【無属性Lv10】【炎属性Lv10】【風属性Lv10】【空間属性Lv10】【光属性Lv10】
称号
【女神アテナの加護】【???】【ウォーロック伯爵家三女】
凄い強いね。それに気になるのは称号の所にある【???】がとても気になるね。何でこうなっているんだろう?レミ・ウォーロックも見えないのかな?
『レミ・ウォーロックは見えていますよ。マスターが見えないのは偽装スキルの所為で見えなくなっているんです。レミ・ウォーロックが偽装しているステータスはマスターからは偽装されていないものが見えているハズです』
成程ね。偽装されてたからちゃんと見えなかったんだね。でも何で称号の其処だけ見えなくてステータスとかスキルとかは見えるの?
『それはマスターとレミ・ウォーロックは同じレベルで鑑定と偽装のスキルを持っていて普通は見えないはずですがマスターは固有スキルの魔眼の御陰で見ることが出来ました。ただ完全には見えなかったみたいですね』
魔眼は便利だね~そう言えば僕の魔眼の詳細を説明してなかったかな?僕の魔眼は少し特殊でこの世界の人が絶対に見えることがない周辺のマップが見えるようになって魔力と精霊も見れる凄い魔眼だったりしますね。
それよりも僕はレミって名前が気になる。そんなことを考えていたら僕の前にいる美少女がいきなり僕に抱き着いてきた。
「え?」
僕はいきなり抱き着かれて驚いて固まって暫くされるがままだった。暫くして彼女は離してくれた。
「あなた転生者だよね?」
僕が転生者ってバレた?何でだろう?バレる要素なんてなかったはずだけど……
『マスター忘れたんですか?彼女は鑑定スキルがレベル10ですよ。それに魔眼も持っているのでマスターと同じでステータスが見えたのでしょう』
あ、そうだった。僕と同じだったね。それによく考えれば鑑定スキルと偽装スキルがレベル10になるなんて普通じゃ出来ない。ということは彼女もまた僕と同じで転生者。それに名前を見た感じ恐らく……
「……玲美?」
「良かったーやっぱり玲音だったんだね」
それから僕と玲美はこれまでの話をした。玲美の話を聞いていると玲美は僕が気になって鑑定したらしい。そうしたら僕の称号の欄に転生者の称号があって名前がレオンだったからもしかしたらと思ったらしい。
なら何で僕に直接声を掛けてこなかったんだろう?僕が追って来るとは限らないのに。まぁそんなこと今はいいか。取りあえず僕が泊まっている宿屋に行くことにした。玲美は今日ダンジョンの街に来たばかりだからまだ宿屋を確保してないみたいだから僕と同じ所に泊まることになった。
本当は今日ダンジョンに行こうと思ったけど玲美と再会出来たから明日にしよう。
「ギルドに居たって事は玲音も冒険者なんでしょ?」
「そうだよ。それが如何したの?」
「分かると思うけど私も冒険者なんだけどパーティーも抜けてきちゃったから私とパーティー組んでくれない?」
僕も元から玲美と再会出来たら一緒にパーティー組んで冒険しようと思ってたから丁度いいか断る理由もないしね。
「いいよ。僕もパーティー組みたいと思っていたからね」
玲美は僕の返事を聞くと安心したように吐息を吐いた。それから玲美は僕の事をジロジロ見ていた。何でそんなに僕の事を見るのだろうか?流石に恥ずかしいんだけど。恥ずかしいのを我慢していると玲美が口を開いた。もう少し口を開くのが遅かったら僕が口を開いていたところだったよ。それに玲美はなんかニヤニヤしていてなんか嫌な予感がする。
「それよりも玲音は日本医いる時より可愛くなったね。此れなら女の子って言っても全員が信じるよ」
僕は玲美そう言われてイラっときた。そう言えば僕は称号に【男の娘】があったな!忘れていたよ自分からは見れないからな!何で異世界に来たのに僕のコンプレックスが治らないんだよ!僕のコンプレックスは女顔だからそのことに触れられたくないんだよ!
「………」
「あ、あれ?もしかして怒ってる?」
玲美は僕の表情が消えて喋らなくなった事を僕が怒っていると思っているようだ。やだなぁ僕が女顔を維持られただけで怒るわけないのに。まぁ少しは自分の発言を後悔してもらうけどね。
「まさかー僕がそんなことで怒るわけないじゃん」
僕が笑顔で玲美に言うと玲美は顔を青くして少し震えていた。寒いのかな?
「怒ってるじゃん!玲音笑顔だけど目が笑って無いし雰囲気が怖いよ!」
「あ、あのレオン様?如何したんですか?」
「ルルは少し黙っててくれるかな?」
「は、はい!」
ルルは僕の雰囲気が何時もと違っていて少し怖いのかな?でも僕の事を素直に聞いてくれた。えらいえらい。
「玲美。少しお話しようか」
「…………はい」
その後玲美と暫くお話したら玲美は部屋の隅に行って体育座りで縮こまって何かブツブツ言っていた。
幼馴染と転生異世界生活 月神月 @reasan
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