第5話 ダンジョンの街と奴隷
翌日僕は朝起きてすぐに街を出て次の街を目指した。次の街はどんな所なんだろうか?さっきの街より王都に近いから賑わっているかな?
『次の街はダンジョンの街として有名みたいですよ?マスターは昨日ダンジョンに行ってみたいと言っていましたし、よかったですね』
確かに僕は昨日寝る前にダンジョンに行ってみたいって言ったけどまさかこんなに近くにあるとは思わなかったよ。ダンジョンの街はどんな名前なのかな?
『ダンジョンの街と言われている街はインベーナと言う街みたいですね』
インベーナって言う街なのか…でも大体の人はダンジョンの街って言ってるんだねそんな事を考えながら歩いていたら左の草原からスライムが出てきてそのスライムか普通のスライムより大きかった。この世界のスライムは可愛い系のスライムだったのでテイムしようかな?
って僕はスライムをテイム出来るスキル持ってないから出来ないじゃん!はぁ 仕方ない。今回は諦めてテイム出来るスキルが取れるまで待ちますかね。
『そんなにスライムをテイムしたいのですか?スライムをテイムしてもあまり使えませんよ?』
別にスライムは弱くないよ!テイムする前は弱くてもテイムして育てれば強くなるよ!スライムは決して弱くない!わかった?イブ!!
『わ、分かりましたよ。では強くなったスライム、期待してますから』
イブは少し引きながら返事をした。そんな事を話しながらスライムを放置して歩き出した。それから1回野宿をしてからダンジョンの街インバーナに着いた。因みに野宿したときの食料は街で買うのを忘れていたので森で実を食べた。
やっーーと街に着いた。疲れたよ……それにお腹空いた……イブーお腹空いたよー
『前の街で食料を買わなかったマスターが悪いです』
良いよね~何も食べなくても大丈夫でさ~
取りあえず何か食べたい。何があるかな?周りを見渡してみると焼き鳥みたいなものを売っているところがあったのでそこで何本か買うことにした。
「おっちゃん3本頂戴」
「はいよ。3本で銅貨6枚だよ。お嬢ちゃん」
僕はお嬢ちゃんじゃないんだけどな。僕は男だしね。まぁ否定すると面倒臭くなるから否定しないけどね。おっちゃんに銅貨6枚渡して代わりにおっちゃんから焼き鳥みたいなものを3本受け取った。後から知ったことだけどこれはオークの肉だったみたいだ。それから僕は冒険者ギルドに向かった。
取りあえず今は4時頃で今から依頼を受けてもあれだから受付でオススメの宿屋を教えて貰って宿屋を取ることにした。僕がオススメしてもらった宿屋は安くてご飯が美味しいらしい。
それから僕は宿屋を取ってご飯を食べて寝た。そして翌日僕はギルドに来ていた。僕がギルドに来た理由は依頼を受けるからではなくてダンジョンについて聞きに来たのだ。
「すいません。ダンジョンに入るには何か条件とかってありますか?」
「ダンジョンに入るのに条件は特にありませんが低ランクの方は気をつけてください」
「成程、分かりました気を付けます」
僕はその後どんな依頼があるか見てからダンジョンに向かった。僕が向かったダンジョンは低ランクの冒険者が良く入るダンジョンに来ていた。ダンジョン内は僕が思ったよりも明るかった。壁が発光しているからダンジョン内が明るくなっているみたいだ。僕にとってはありがたい。
一番最初に出てきた魔物はゴブリンメイジで魔法を持っていたのであまり気が乗らないけどゴブリンメイジと血を吸うことにするか。因みにゴブリンメイジが持っていた魔法スキルは炎属性と水属性と違うゴブリンメイジが風属性を持っていたので早速吸うことにした。
『マスターゴブリンメイジの血を吸う気満々みたいですけど少し飲む程度で大丈夫ですよ?』
何?なら倒してからちょっと飲んでみようかな?僕は速攻で倒して血を飲もうとしたらなんか知らないけど無性に血が飲みたくて仕方なくなった。僕はゴブリンメイジの血を飲んでもう一体の血も少し飲んだところでまた血を飲もうとした。
『マスター!マスター!』
はっ!何で僕はゴブリンメイジの血を飲みたくなったんだろうか?魔物の血何て出来れば飲みたくないのになんで?
『マスター!大丈夫ですか?マスターは吸血鬼の本能で血を飲みたくなってしまったんです』
でも今まで魔物の血を見ても飲みたくなったことなんてないけどなぁ~
『恐らくマスターが14歳になってから少し経ったからだと思います。吸血鬼は14歳になったら成長が止まりそれから少しして吸血衝動が出てきます。勿論個体差が在りますからマスターはこの時期だったんでしょう』
成程ね。じゃあ如何すればいいんだろうか?やっぱり魔物の血を飲まなきゃいけないのかな?僕は嫌だよ!如何すればいいんだろう?道を歩いている人に血を吸わせてください何て言えないし……
『それなら奴隷を買ってみては如何でしょう?奴隷なら吸血鬼だということがバレても命令で口止めできるので良いと思いますよ?』
イブが言った通りにすれば確かに吸血衝動を抑えられるね!それにお金ならお母さんが残してくれたから買えるけど僕の容姿で行けるか?まぁそれはいいや。それより僕は今魔物の血を見たらまた衝動が出るかな?イブ吸血鬼の吸血ってどのくらいの周期で吸血衝動が出るの?
『これも個人差がありますけど。大体3日に1回くらいの頻度で衝動が出ます。マスターはどのくらいでしょう?それに今はダンジョンの攻略は辞めといたほうがいいと私は思います。ちゃんと吸血しないとまた衝動が出ると思います』
そっかなら早くここから出て奴隷商に買いに行きますか。それから僕はダンジョンから出て街に戻ってきて奴隷商に向かった。僕が奴隷商に入ると眼鏡を掛けている優しそな男の人がいた。
「どの様な奴隷をご所望ですか?」
奴隷商の人は僕にどんな奴隷がいいか聞いてきた。吸血するなら男より女のほうがいいので絶対女の奴隷がいいよね。それに一緒に旅をしないといけないから戦闘も出来る奴隷を選ばないといけないかな。
「戦闘が出来る女の子がいいです。種族は問いません」
「分かりました。着いてきてください」
僕は言われて通り男の人に着いて行った。連れて行かれた場所は奴隷の人達が檻みたいな場所に入れられていたところだった。僕は一つずつ見てみて鑑定もしていった。僕はここで珍しいスキルを持っている奴隷が居たらその奴隷を買おうと思っていた。
暫く鑑定しながら見ていると固有スキルに面白そうなスキルを持っていて戦闘も出来てそして僕と同じか1歳年上くらいの女の子がいた。因みにその子は狐の獣人だった。その子が持っていたスキルは【スキル作成】だった。
このスキルは良く転生者とかが持っているチートスキルだね!それに僕がこのスキルを取らなくてもこの子がスキルを取って僕が吸血すればいいからこの子にも作ったスキルを使えるから便利。
それにこの子はテイムのスキルも持っているみたいだしスライムもテイム出来るから僕はこの子を買おうかな?
「この子の値段は?」
「見た目がいいので値段が高くなってしまって白金貨5枚です」
確かにこの子の見た目は良くて可愛いから値段が高くなるのには頷ける。イブによると普通の奴隷は金貨5枚程度らしい。今ここで白金貨3枚もなくなると僕が生活できなくなるのでちょっと値下げでもしてもらいましょうかね。僕が受付嬢と話していたら話術が手に入ったんでそれを使ってみますか。
『マスターこの子はマスターと同じで魔眼を持っていて制御ができていないので見た目がいいからと白金貨5枚もしません。精々白金貨2~3枚程度でしょう』
「金貨8枚で如何でしょうか?」
僕がちょっと無理やり値段を下げるようとすると奴隷商の男の人は僕の目を見てから初めに言った値段から下げ始めた。男性を僕が分かっているという目で見てみるとどんどん値段を下げ始めて最終的に白金貨1枚になった。
「この子ルルの手の甲の紋章に血を一滴垂らしてください」
僕は言われた通りに手の甲に血を一滴垂らしたら紋章が少し光ってからすぐに収まった。恐らくさっきのが隷属契約が終わった証拠だろう。
「これでルルはあなたの奴隷です。有難うございました」
僕がルルに目を向けると少し怖がりながら挨拶をしてきた。
「これから宜しくお願いしますご主人様。私はルルと申します」
「よろしく僕の自己紹介は僕が取っている宿屋に行ってからね」
「わかりました」
僕たちはそれで会話を終えて奴隷商を出た。宿屋に行く前に服屋によってルルの服を買わないといけない。ルルは薄い茶髪をボブカットにしていて目の色は茶色と赤色の僕と同じオッドアイだった。大分痩せているけどもう少し肉が付けばもっと可愛くなるだろう。僕が服屋に寄ったからルルは少し疑問に思ったみたいだけど口には出さなかった。
「さぁここでルルの服を買うよ」
「え!!そんな高そうなもの私には似合いません!私には今のままで十分です!」
如何やらラノベと同じで奴隷だからと遠慮しているみたいだそれに僕の機嫌を損ねない様に注意しているみたいだ。服屋に向かっているときにイブから聞いたけど女性が女奴隷を買う理由は甚振ったりするかららしい。もしくは魔物との戦闘での囮だったり盾役だったり
「ルルが着ているのは服とは言わないよ。ここではルルがなんと言おうとルルの服を買うよ!僕はよくわからないから選んでおいで」
「わかりました」
ルルは楽しそうに服を選びに行った。それに急いでいたみたいだから僕の機嫌を損ねない様にしようとしてるのかな?暫く待っているとルルが服を選び終わったようだ。ルルには事前に3着選んでくるように言ったのでちゃんと3着持ってきていたのでそれを買って僕たちは宿屋に戻った。
因みにルルの部屋を用意しようとしたけどルルに断られたから2部屋にしようとしたらまた断られた。「私の為に部屋を用意するのはお金の無駄です!」だそうだ。まぁ結局僕が折れて1人部屋にルルと一緒に入って自己紹介と僕の事と今後について話すことにした。
「取りあえず楽にしていいよ僕にルルを奴隷としてではなく仲間として接するからね。だから床に座らないでベッドにでも座って」
僕がそう言うとルルは渋々ベッドに座った。ルルが座ったので僕の事を話していくことにした。
「これから言うことは他言無用の内容があるから絶対に他の人に言っちゃ駄目だよ!これは命令するから」
「分かりました」
ルルは僕が真面目な声で言ったことを緊張しながら怖がりながら話を聞く体制を整えた。それに奴隷商に居た時より恐怖心はなくなっていた。
「まず僕の名前はレオン。ご主人様じゃなくて名前で呼んでその呼び方には慣れてないから」
「わかりました。レオン様」
「ここからは他人に言っちゃいけない事だよ」
僕はルルが頷くのを待ってから話始めた。
「僕の種族は人間じゃなくて吸血鬼なんだ」
僕の話を聞いてルルはとても驚いた顔をしている。まぁこれは予想通りの反応だった。ルルは絶滅したはずの吸血鬼が生きているのか気になったみたいだ。ここはちゃんと全部話したほうがいいのかな?如何思う?イブ
『私は奴隷なので話しても問題ないと思いますよ。信じてくれるは微妙ですけどね。まだ信頼関係があまりないので』
成程ね。まぁ確かにルルは奴隷だから話しても問題ないかな?信じてくれなくても今はいいかな?
「何で絶滅した筈の吸血鬼がいるのか気になっているのかな?」
「はい。吸血鬼は何処かに隠れて暮らしていたのですか?」
「違うよ僕はこの世界とは違う世界で死んでこの世界に転生してくる時に神様に吸血鬼にしてもらったから今この世界の最後の吸血鬼は僕だよ。まぁ信じられないと思うけどね」
「そんなことはありません!私は買われてから少ししか経っていないですけどレオン様の人柄が分かって嘘をつく人じゃないと分かったので信じます!」
ルルは出会ってまだ少ししか経ってないのに僕の事を信用してくれたみたいで僕が転生してきたことも信じてくれたみたい。
「あ それから僕は女の子じゃなくて男だからね?間違えないでね」
「…………………え?」
僕が女の子じゃなくて男だと言ったら少しの間ポカンとした後疑問に思ったようになった。それから少ししてルルの頬が少し赤くなった気がした。
「それと僕が君を買った理由だけど僕は冒険者として活動してるけどその仲間になってもらう事ともう一つ、僕は今14歳なんだけど吸血鬼は14歳になって少しすると吸血衝動が起こって来たから出来れば吸血したいんだけど…良いかな?」
「ええっと……私は奴隷ですからレオン様が望むなら」
ルルはそう言ってまた頬を赤らめた。やっぱり僕なんかに吸血されるのは嫌で奴隷だから我慢してるのかな?なんか申し訳なくなってきたから吸血しないほうがいいかな?でも吸血しないと僕は街の人達を見境なく襲っちゃいそうだ。
『大丈夫だと思いますよ?マスターそんなに嫌がっている感じには見えませんし』
そんなわけないじゃんかどう見ても怒ってると思うんだよ
「ルルがそんなに嫌なら我慢するから無理しないでいいから」
僕がそう言うとルルは慌てた感じで訂正しだした。
「い、嫌じゃないですから吸血してください。レオン様が辛いなら何時でも吸血してください! 寧ろして貰いたいかも」
「え?最後何て言ったか分からなかったんだけど?」
「な!何でもありません!気にしないでください!」
そうなの?まぁいいか。そんなことより吸血の話をしてたら吸血したくなってきちゃった。如何しよう?今お願いするのはちょっとな~
「レオン様!?何で目の色が両方とも赤色なんですか!?レオン様に初めて会ったときはオッドアイでしたよね?」
え?僕の目はオッドアイで両目とも赤じゃないからおかしいんだよね。如何して?もしかした吸血衝動が原因か?
『その通りですマスター!吸血衝動が出ると目の色が赤くなります。もとに戻すにはもう分かりますよね?吸血衝動を抑えるしかありません』
そっか~じゃあ仕方ない!ルルに吸血していいか聞いてみるか
「ルル。目が赤くなったのは吸血衝動が原因みたいだから血を吸わせてくれないかな?」
「わかりました!どうぞ!」
ルルは服を退かして僕に首を見せてきた。僕が血を吸いやすいようにしてくれたみたい。僕は首筋を見た瞬間に血が吸いたくて仕方なくなってルルを押し倒す形で首筋に歯を立てて血を吸った。ルルの血はとても美味しくてずっと飲んでいられるくらいの美味しさだった。でも飲みすぎるとルルが死んじゃうから僕はもう少し飲みたかったけど我慢してルルから離れた。
「ルル。ありがととても美味しかったよ?」
僕がそう言うとルルは顔を赤くして恥ずかしそうにしていた。僕もルルに血の味の感想を言ってしまってとても恥ずかしくなった。そして夜になってしまったので話は明日にして今日は寝ることにした。ルルは初め床で寝ようとしていたので僕が床で寝ると言った。
「レオン様が床で寝る何て駄目です!私が床で寝ます!」
「駄目だよ。このままじゃ埒開かないから僕と一緒にベッドで寝よ?」
僕がそう言うとルルは顔を赤くしながら頷いた。僕はと言うと恥ずかしかったけど頑張った。そして一緒にベッドに入ったけど緊張して寝れなかった。
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