第10話 STARS――Special Task And Special Aliens Rescue Service
「スペース・ハローワーク」に籍を置き、旧庁舎に窓口を持つ「特別案件及び特殊宇宙人課」――Special Task And Special Aliens Rescue Service。
「スペース・ハローワーク」の新庁舎――通称「本庁」からの評判は最悪であり、およそ全ての職員から、お荷物、落ちこぼれ、寄せ集め、はみ出し者、無駄飯喰らい、半端者、金食い虫などと蔑まれ、そしてデブリ扱いされている。
しかし、その実態はオービタルリング・コロニーを中心に、人類圏で起きる犯罪やテロリズムの抑止を目的とした実力組織であり、実行部隊である。
わざわざ「スペース・ハローワーク」に課を構えているのは、「スペース・ハローワーク」の情報や人材を巡っての犯罪が多岐に渡り、それがより凶悪な犯罪やテロリズムに繋がるからであり――そして「総合的宇宙雇用システムデータリンク」にアクセスできるからである。
つまるところ、僕たちは庁舎内で堂々と働きながら「スペース・ハローワーク」全体を監視し、内偵をしているようなものだ。
そして、この実力組織は「統一連合国星府」の組織図には存在せず、どの軍組織や捜査機関にも属しておらず、「安全保障理事会」の介入も受けない。独自の権限と捜査権を持って行動を行い、時に実力をもって犯罪に当たり、超法規的な手段を用いて行動を行うため、固有の名称は当たえられていない。
そのため課の頭文字を取って「S」と呼ばれていたり、頭文字を繋げて「STARS」――「スターズ」と呼ばれることもある。
それが僕の所属する「特別案件及び特殊宇宙人課」の本当の顔。
そして今も、宇宙で起こる新しい犯罪の芽を摘むために――
僕たちは行動を開始している。
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