第23話 光と陰

俺達はさっそくレストランに入って席に座り、券を使った。何やらレイラさんが何かを考えているかのような顔でじっとしている。

「レイラさんどうしたんですか?」

「さっきの大剣の男、“レッド・グリフィン”ってグループを名乗ってたでしょ?実は“グリフィン”っていうグループは他にも存在するのよ。」

「そうなんですか?」

代わってクルトさんが話した。

「あいつらの他には“ブルー・グリフィン”とか“イエロー・グリフィン”などがいるんだよ。」

なんだか運動会の色分けみたいだな。

「それで何の問題があるんですか?」

「いや、あたし達ドラゴングランプリに出場するでしょ?そこに他のグリフィン達も参加するかもしれないって思ったのよ。あいつら戦闘力だけは、ずば抜けてるからあたし達が優勝を目指す上で大きな脅威になるはずよ。」

「なるほど…」

優勝…脅威…。

そういえばドラゴングランプリに出るんだったな俺たち。リサシテーションルームの事とか色々あって忘れてたw

それにしてもさっきグリフィンにやられて死んだ時、リサシテーションルームの女は俺をこの世界にすぐ返してくれたな…。本当はセーブする必要なんてないんじゃないか…?

「賢治君どうしたのぼ〜っとして。」

サリアが俺を見ている。

「いや、何でもない。」

そこへ店員が料理を持ってきた。

「お待たせいたしました。ご注文の料理でございます。」

「じゃ、食うか!」

「「いただきます!」」

運ばれてきた料理は、昨夜泊まった宿舎の夕飯と等しいレベルで美味かった。ここに来ればこの飯が1年間タダで食えるとは。夢のようだ。

ゆっくり30分ぐらい料理を楽しみ、俺達はレストランを後にした。

「それじゃあ、訓練所に戻ってまたみんなで戦闘訓練始めようか!」

クルトさんが笑顔で話した。

みんなもクルトさんの言葉に賛成。

「ようし!さっきの戦闘では俺は見てただけになっちゃったから、今度こそ活躍するぞ!」

俺は少し鼓舞してみた。してみると意外にテンション上がるもんだな。

「私もみんなの足を引っ張らないように頑張る!」

サリアもやる気に満ちた表情をしている。

ふと上を見上げると、雲一つない快晴だった。



「あいつら、ドラゴングランプリに出るらしいぜ。」

「ガキ2人と可愛い嬢ちゃん2人で出場するなんて頭イかれてるんじゃねえか?」

「まあいい、あいつらは俺達が始末することにしよう…。」

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