第8話 帰路

 出発前に溶岩洞の付近に火竜の細切れ肉を回収。無事、干し肉になってくれている。通常の干し肉と比べて更に硬いが十分に美味で口の中でスープになる頃になっても飲み干したくないほどのものになっている。量はあるもののこの干し肉も街に行ってさばけば一切れいくらになるかとドゥガンは早くも銭勘定に忙しいようだ。ファリーシアはエリルに抱きつきながら今回、城から抜け出して正解だった。また来るからなと騒いでいる。エリルは少し大きすぎるが子犬をあやすように上手く出発の準備をしている。そうだ、まだ帰るまでが冒険なのだ。とはいえ火竜のメスよりも恐ろしいものが襲ってくることなどないだろう。退屈な帰路になることだろうが退屈なことはいいことだ。スラムに帰って首でも飾るか火竜の死体を全て持って来させるというのも当然有るだろう。


 さて出発となってだがファリーシアの背には当の火竜の頭がある。何か袋にむりやり詰め込んで引きずろうという案も出たのだが、そんなことより彼女が自分で持てばいいだろうと言い出した。確かに数日の間ずっと引きずるのも大事な戦利品を傷つけやしないかとは思うが何しろ入る袋がないのが一番の理由であろう。しかしどうにか背負った後ろ姿は異様だ。竜の頭をどうにか地につけないようにしている。これ以上ないほどの魔物よけだ。事実、死んでいるとはいえ火竜の臭いでか全く野獣の気配がない。食料は十分なほど火竜の肉を更に持っているのでスラムに帰るまで全くもって退屈な旅になることだろう。


 初日は当然のように何の問題はなかった。我々が通り過ぎると後ろで野獣などの気配が一気に増えるものの一定の範囲からは絶対に近づくことはなくそういったことの繰り返しは直ぐに慣れていった。奴らからすれば仮に死んでいるのが分かったとしても竜の臭いは忌避すべきものなのだ。初日は楽なものだった。そう初日はだ。


 二日目の中頃からおかしなことが起き始めた。まず周囲の草むらなどからかすかな音がしているが一向に近づいて攻めてくる気配もない。火竜の臭いにも動じない野獣がいるのかと一瞬皆が緊張したものだがどうやらそうではない。どれだけ進もうと一定の範囲内を定期的に観察されている。ドゥガンはつい先日の残党による斥候でないかと推測するがエリルはもう相当の数を削ってきてまだ残ってるのかという疑問も出されて答えに困っている様子だ。ファリーシアはあの程度のやつらならどれだけ来ても私一人で瞬殺だと音の鳴る方へ挑発するように言う。それでも消えては現れてを繰り返しこの先に確実に何かが待ち受けているのは誰にでも予測できる。


 二日目の夜。いくらでも不意打ちのチャンスはあるはずだが全く攻めてくる気配なし。石つぶての一つでも投げてくる方がまだいいほどの不気味さで私も含めて全員がこの先に待ち受けるものが何かという不安よりも腹立たしさが大小合わせて噴出する。


 「よっぽどの大玉を出してくれるんでしょうね」エリルは気配のする方へ石を投げつける。当たった感じだがやはり反撃は一切ない。それがまた鼻につくようで草むらを睨みつけている。


 「ああ、この前の三匹のカスはただの様子見か。別派閥だったのかねえ」ドゥガンはかなり大きな岩を思い切り投げつける。草むらの背後にある木が揺れて外れたようだが気にすることはない、こんなことは寝る前からやっているのに何の攻撃もない。


 「この火竜の首を見ても監視を怠らんとは少し期待してしまうぞ」ファリーシアは幾つかの石を日常動作の中で隠すように持ち瞬時に監視者とみられる者に投げつける。幾つかは当たりうめくものの憎悪の感情すら漏れてこない。彼女はこの感じを期待しているというのだろう。


 「はあ、火竜だけでお腹一杯なんじゃがあ」

 私としてはこのまま監視しているだけでスラムに着いて祝勝会でも開いて粛々と人間界行きの日程を決めることになったのであったというのがベストなのだが世の中そんな風に思い通りな展開はどうやらないようなのは他三人は完全に臨戦態勢だからだ。この先どんな雑魚が出ようとも苛立ちを完全にぶつける気である。そしてこの監視からしてこの先に何者かがいるのは明らかといえよう。それも火竜の首を背にしたファリーシアを見てもなお止まぬのだ。せめて私としては楽なものにして欲しいものだ。


 だがそういった願いは転生する前もしてからも叶ったことはない。


 昼頃まで昨日と同じように監視されつつ行動をしていると湖の悪魔が出たところに着いた。するとドゥガンはある異変に気づく。スラムの方向から小さな黒煙が上がっているのだ。最初は皆もどうせ火事だろうと思っていたが違った。時間が経つに連れて黒煙が大きくなっていく。何者かの襲撃だ。それからというものの寝ずの行軍となった。しかしそこからぱったりと監視の目が消えたのもまたおかしなことであったが先ずは目先の問題から片付けなければいけないとなり。小休止を挟みながらもどうにか二日で着いた頃には焼死体に加え明らかに何者かに叩き潰された者や喉を切り裂かれた者など矢が突き刺さった者、逃げ惑うものでも背後から無残に殺し尽くしている。徹底的なまでの襲撃を受けてスラムは壊滅状態だ。ここは街の警備や天使までもが手を出せない場所となっているが故の事態であり襲撃者はそのことを熟知している者に違いない。そうに違いないとドゥガンは怒りの雄叫びを上げると今先程帰ってきた道から笑い声が聞こえてくる。この惨劇が愉快で楽しくて待ちに待った最高の瞬間であるかのように鳴き笑っている。皆一様にそちらを見ているドゥガンが一際憎悪の視線を向けるとその笑い声を上げる者に見覚えがあるようだ。だがどうにも確信が持てないようでありえないとつぶやいている。


 「はははは、最高な光景じゃねえか。えぇ、団長のドゥガン様よぉう。俺はこれを見るために今まで死ぬ気で生きてきた」

 全身の殆どを包帯と縫合跡で覆われた今にも死にそうな杖をついたオークがそこにはいた。だが目は生きている、まだ死ぬわけにはいかぬと燃え盛っている。私よりもよぼよぼの遥かに爺のオークだが迫力だけは火竜にも負けない。いや、この迫力はこの爺からだけではない。その奥に潜む影からだ。その影から十人のこれもまた傷だらけのドワーフ、エルフにダークエルフ、リザードマン、オーク、ゴブリンらが現れる。そいつらは一様に病的なまでの疲労した顔と憎しみと怒りの感情を噴き出している。しかし火竜にも匹敵する者の正体はこいつらではない。


 「こいつらは俺の忠実な仲間だ。俺があの日あの時の襲撃から今までずっと俺に着いてきてくれた看病もしてくれた最高のやつらさ。それもこれもお前の破滅を俺同様に願っている」手を広げ仲間を紹介しているが皆、背後の影に集中している為に聞いてはいない。だがドゥガンだけは杖をついた爺を見ている。


 「けっ、やっぱり生きてやがったかよ。先代様よ。あの時てめえによく似た豚の頭が転がってたがやっぱり影武者ってわけか」地面につばを吐きつつ睨む。今すぐ突っ込み本当の最後を拝みたいのだろうが当然ドゥガンもその背後にいる奴の圧力を感じているために戦闘態勢を取るだけしかできない。


 「馬鹿なお前らでも俺の後ろにどんなすげえのがいるか分かってんだろ。そろそろ登場して頂こうかね。ディ・ヌーグ様、ご登場願います」

 その瞬間、影が動きゆっくりと近づいてくる。しかしファリーシアはその前にその名を聞いてから震えてありえないとうめいている。影が実体となって見えてくる。身の丈は二メートルかそれ以上あるか。顔は虎かライオンか頭には羊の角が巻いて生え上半身は裸だが金色の体毛に包まれて下半身はただの長ズボンだけに見えるが足は素足なものの獣の猛々しい爪が地面に食い込んでいる。これだけでそれだけで十分に強いということが分かる。火竜がごとく現れるだけで誰にでも分かるのだ。


 「お初にお目にかかるぜ。北の荒くれ共を実力でまとめ上げた本当の実力者。貴様らのように千年前の大魔王なんてものを担いでいるクズどもとは違う本物の魔王とは俺様のことだぜ、っとよお」

 最後の間延びした挨拶で前方にいる十人と一人の元団長を軽く横薙ぎに蹴り飛ばす。十人は全て即死だったようだが元団長は少し前に出ていたせいで浅かったのか一命はとりとめたようだ。これには驚き血を吹きながら抗議をしている。


 「何をする!安全に、誰にも、見つからずに、手配してやったというのに、貴様ぁ」

 血を吐きながらも立ち上がり杖から剣を抜いて振りかざし無謀にも突撃をするが軽く転がされて足で死なない程度に踏みつけられている。あの傷で立ち上がれたことさえ不思議であったがファリーシアが未だに隙きだらけに見える相手に飛びかからないのは実力差を感じているからだろう。


 「ふん、最初から殺すつもりだったのが少し伸びただけだ馬鹿。しかし無理やり薬使ってどうにか生きながらえてるもんだから頭湧いてても分かんねえんだろうな。所詮お前らは俺が今から滅ぼす国とはいえそれを裏切ってんだ。裏切り者はまた裏切る。だから、殺す、んだよっ」

 一気に地面ごと踏み抜き最後の血潮を大地と共に吹き飛ばした。元団長だった跡が少しディ・ヌーグの足裏に少しついていたがそれも足を素早く振るい血を落とす。格下の相手と遊ぶかというか正にそのようにズボンのポケットに手を軽く入れながら足でかかってこいと挑発をする。


 「爺さん、力を貸せ!ぶった斬る!」ファリーシアは叫ぶ。火竜の首を落とした一撃をお見舞いするのだろう油断している今が一番の好機なのは分かっている。


 「ストレングス!シールド!」この際、詠唱なしで素早く力を付けた。シールドは万が一の為だ。前衛のファリーシアが倒れれば確実に終わる。


 無言でファリーシアは駆ける。火竜の時に感じた遊びのようなものは欠片もない。この一撃で全てを決めるという渾身の袈裟斬りを叩きつけた。相手は少し胸に力を入れた感じで全て受けて後方へ吹き飛び奥の森をなぎ倒している。彼女の顔からは仕留めたという気配は微塵も感じられない。素人目からは完全なタイミングで相手も全く後ろに自分で飛んで衝撃を逃した様子も見られない完璧な一撃だった。だがそれでも倒していないという確信があるのだ。


 「あいつ吹き飛びながら笑ってやがった」エリルは腰の左右に付けたナイフの柄を握りしめながらうめく。ドゥガンも苦々しげに同意する。ファリーシアは一撃を叩き込むのに必死で見えてなかったにせよ無言が同じ気持ちであることを物語っている。


 「ははっ、痛えな」

 奥から声がする。造作もなく起き上がりひとっ飛びで元の位置。即ちファリーシアが一撃を加えた場所まで着地する。胴には袈裟斬りが効いた証の傷があり血も流れてはいるもののとても致命傷とはいえない。彼女に反撃を加えるでもなく目で退けと言っているようで彼女は歯ぎしりをしつつも軽く飛び間合いを取る。


 「お前がクルルクスに選ばれたっていうエルフのガキだろ。初戦じゃ随分と暴れたみてえだが次は居残りで良かったな。お蔭で魔王と戦って死ねるぞ」

 傲岸不遜なその態度は火竜よりも遥かに強いことを胸の一撃からも分かると共にまたも両手をポケットに入れて話している。その胸も血は既に止まり徐々に傷まで癒えている。楽しそうに最初にどれを始末しようか指差ししながら遊んでいる指が止まる。


 「やっぱり、この中で一番鬱陶しいのはこのガキじゃねえな。爺、お前だ」

 その瞬間、ディ・ヌーグの体は予備動作も見えず瞬間移動するように私の前に現れて爺の胴体をもある拳で無造作にも確実に絶命すると分かるほどの力で叩きつける。私の体は地面にめり込みつつ衝撃で後方に転げ飛ぶ。そしてその最中に夢を見る。


 スローモーションでエリルの驚く顔が、ドゥガンの首すら動けずに何が起こったか理解できていない顔にファリーシアの苦々しく憎悪に歪む顔、ディ・ヌーグの先ずは一人目という顔。それらが見えた頃に急速に世界が止まっていく。そしてもう一人の自分が吹き飛んでいる空中に立っている。もう一人の自分は話しかける。


 「情けないものだ。お前の体は世界最強なのだぞ。それをたかが辺境の自称魔王風情にやられるとは、情けないぞ。ツタフよ」

 まるでロールプレイングゲームで魔物にやられて勝手に情けないと嘆く王様などに見える。そういうのならお前がやってみろ。そう思うともう一人の自分だからか考えが伝わるとまたも説教をしてくる。


 「私の魂はもう殆ど死んでいる。どうにか今日のために生かしていただけだ。この状態でお前に話しかけて機会を与えねばいかんと思い死力を尽くして出てきた」

 そういえば足元の輪郭が少しぼやけている。足元からぼやけて見えるのは私が日本人だからだろうかとふとどうでもいい事を考えるともう一人は呆れている。


 「いいか、私の最後の力でお前の力の幾つかを開放してやる。本当なら全てをお前は転生した時点で使えるはずだったのだぞ。全く情けないぞ」そう言うと急にもう一人の自分は光輝き私の体に入ってくる。そして力が湧き上がる。


 「この世界の魔法の原理を聞いただろう。その要領で今まで覚えた魔法と合わせろ。お前の想像力とお前の無尽蔵最凶最大の魔力であのグズを吹きとばせ。さて、もうこれまでの様だ。さらばだ、ツタフ」その声を最後に徐々に世界は速度を取り戻す。少しずつ地面を転げながら力を発動する。これまで多少ながらも意識しながら抑えていた力を今出せる限界まで引き出す。


 私は転げ飛びつつも瞬間、力を手に入れピタリと勢いを消しその場に留まる。人形のように体を垂れ下げながら浮遊しつつ両手を広げ顔を上げ目をしっかりとディ・ヌーグに合わせる。今、魔術書を読む時間は無い。となるとファイアボルト、つまりボルトタイプの攻撃しかない。私の思い描く力を胸に両手で込めながら発動まで徐々に頭頂部まで移動させながら完成させる。


 赤 全てを燃やし尽くす紅蓮の炎

 橙 何ものも逃れられぬ旭日の力

 黃 瞬く間に敵を撃ち焦がす雷撃

 緑 万物を大地に還す自然の輝き

 水 あらゆるものを飲み干す津波

 青 凍てつき生命を止める大氷解

 紫 私の体内に眠る無尽蔵の魔力


 今、全てをまとめ両手から漏れ出る虹の光。その神々しくも禍々しくもあるその力。弓を引き矢を装填する。これを発射すればどうなるか分からない。瞬間、エリル、ドゥガン、ファリーシアにシールドをかける。これで準備は整った。奴はこれで殺す。


 「レインボウボルト!!」


 力を凝縮し本来の矢に無理やり収めたその力は何とも知れぬ虹色の輝きをもってディ・ヌーグへと向かう。その力を危険な力と瞬時に理解したボールを受け止めるように両手を矢の命中場所へと瞬時に構えファリーシアを吹き飛ばすほどの分厚い魔力の塊で迎え撃つ。


 「ぐぬぅうぁ!」

 当たったが矢は魔力の塊によってどうにかディ・ヌーグは防いだ。そう思ったところで少しずつ矢は回転しながら虹色の輝きと共に奴を押している。更に魔力を増して防いでいるが矢は回転を止めずむしろ加速しながら塊を削り取っている。


 「ふざ、ける、なあああぁ!」

 ディ・ヌーグはありったけの力で押し戻そうとしているがそれでも矢は止まらない。加速し続ける虹の矢。遂に矢は奴の両手の平に到達し肉をえぐりながら更に先へと進む。少しずつ削り取られながら奴の体は七色の光に包まれて巨体を押していく。傷口からは炎による火傷、旭日による熱傷、抵抗する力を襲う雷、傷から生まれる蔓と蔦、血は噴水となり、凍てつき削り落ちる肉、純粋な魔力の暴力、全てを起こしながら光は増して侵食していく魔王は最後の咆哮を上げて最後の力を絞り出し光は爆散する。


 光と煙が消えてそこに見えたのは胸には大穴が開き火傷熱傷雷光に体を覆う植物にその餌となる血溜まりと凍りついた肉が落ちている魔王ディ・ヌーグがいた。防御していた両手も虚しくもぎ取られたそれらを目にし声に出せぬ怒りと驚愕と恐怖のうめきと血潮を吐いて倒れる。と、同時に私も初めての力による急激な疲労を感じ片膝をつく。エリルもドゥガン、それにファリーシアも何が起きたのか殆ど分かっていないようだ。それもそうだろう奴は本当に先程まで北の国を治めていた魔王ディ・ヌーグだったのだから。一撃を加えたファリーシアこそが何より理解不能という顔をしている。それでも三人ともある一つだけは分かっている。助かったということだ。三人とも私が吹き飛ばされる前にファリーシアの一撃で殆どダメージを与えられていないことで既に死を悟っていたと言ってもいい心境だったのが見た目にはあっさりと魔王を倒したのだ。理解不能ではあるものの安堵感の方が強かったようでエリルとドゥガンはその場に崩れるようにへたり込み賛辞を送る。ファリーシアだけが近づき私の頭を体を手を足を触っている。こちらはくすぐられて笑ってしまったが彼女は至って真剣な面持ちで探っている。そして、遂に結論が出たようだ。


 「ふむ、分からん!」

 私はてっきり転生したときの魔力を感知して正体を見破られると危ぶんだものだがファリーシアの率直な感想によってその場は爺のとっておきの魔法を使ったという事で皆一応の納得をしたようだ。私もこの力は生命を著しく消耗するからなるべく使いたくなかったと適当な言い訳を言っておいた。


 「さてと、どうすっかね。こりゃ」ドゥガンは一息も二息もついて生の実感をじっくりと味わいながら言う。スラムは完全崩壊。生き残りがいたとしても復興の支援は当然期待できない。


 「はいはーい、ツタフと一緒に人間界についてくってのはー」エリルは陽気にや無気力に笑いながら提案する。団長も意外とそれはいいかもなと相槌を打つ。


 「あ、でも、それだとファリーシアとお別れかあ……」少し寂しそうに笑う。


 「いや、私も行くぞ」

 ファリーシアは以外な選択をしてきた。エリルもドゥガンも六魔将軍はや幾ら何でも城の者が探すだろと言っているが頑として聞き入れない。エリルとお別れなんて嫌だ嫌だと抱きつき攻撃に出ている。


 「どうせ、北の魔王が死んだことは戦争の行方には何も関係ない。戦いに魔王が絡むことなんて稀もいいとこだ。このまま戦争は十年は続く。あと十年もエリルに団長とスラムも無いところで居残りなんて生き地獄だ。エリルが帰るまで私も帰らん」最早こうなれば一緒に行くしかないかとエリルもドゥガンもオーケーを出したがこの爺の意見は無しかい。


 まあいいか、旅は道連れとも言うしな。

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