第2話 彼のいない部屋で

誰もいなくなった部屋の中で、黒い男が立っている。

「やれやれだな」彼はそう言い、持っていた黒い杖を振り上げた。その瞬間、部屋は大きく揺れだした。

そして風が部屋の中に入ってきた。風にのって壁や天井が何処かへ流されていく。そして、部屋は無くなり、一本の木が姿を現した、赤い花を咲かせた美しい木だが、よく見れば、花は造花だった。


「やれやれだな」男がまた、そう言った。

彼は上を見上げた。そこにはあまり輝かない

大きなシャンデリアのようなものがあった。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

Welcome to The CIRCLE (Ms Sに捧ぐ) フランク大宰 @frankdazai1995

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ