第57話 恐怖!大溝課長代理
7月15日
「太田先輩、ちょっと相談があります」
「藤原か、どうした?」
「もー、最悪です!」
「何があったんだ?」
「実は昨日、あの大溝課長代理とやってしまったんです!」
「何?おまえあの妖怪人間ベラとやったのか?」
「はい、自分でも恥ずかしいです」
「だから言っただろ大溝代理には気を付けろと!」
この会話で出てくる大溝代理とはレディーさんをまとめている代理職のオールドミスで年齢はアラフィフであった。
彼女の顔は全くアニメの妖怪人間ベラを想像してほしい。さらに口紅が濃いところまでそっくりだった。
この大溝代理は新入社員で「これ」と定めたやつを飲みに誘ってはそのままホテルに連れ込むと言う「若手食い常習犯」で我々若手社員からも要注意人物とみなされていた人間であった。
俺も一度誘われたことがあったが「アリ地獄」の手前で逃げおおせた。やばかった!
大溝代理は入社した時の名前は「小溝」というでやりまくって「中溝」という名前に変わり現在は立派は「大溝」になったという逸話さえある。
支店内という身内にも要注意人物がいるので一瞬たりとも気が抜けない職場であった。
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