第7話 古鷹山
「古鷹山登山」
海軍兵学校の敷地の裏には標高392メートルの古鷹山という山があります。
日曜日などの休日には学友と弁当を持って1時間半ほどかけて山の頂上まで上ることが楽しみでした。
頂上付近には鎖を引っ張って登らなければいけないような急な岩場もありましたが、その難所を抜けると瀬戸内海がパノラマのように広がり、眼下の兵学校や反対側には呉港に浮かんでいる戦艦や巡洋艦などをすべて見ることができました。
汗をいっぱいかいて頂上に着くと、学友と持ってきた弁当をほお張りながら指を指して「あれは戦艦山城、あれが巡洋艦長良…」などと軍艦の名前を言い合いながらお互いの知識を自慢したものです。
ですから、海軍兵学校出の生徒にとって「古鷹」という名前は非常に思い入れが強く、私も後日、巡洋艦古鷹に分隊長として乗ったときはまさに感無量でした。
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