″大きい川″「オリバー」

 私はすべてを包み込み、悠々と生きるだけですわ。


 ・動物名:[詳細不明]

 ・愛称:オリバー(「大きい+River」からと推測)

 ・所属:キョウシュウエリア・ジャングルチホー

 ・管理権限:2


 ・アニマルガール概要

 彼女の元となった動物については明らかになっておらず、現在彼女の毛髪等からDNAを採取、研究が行われています。彼女は自分を"「大きい川」のアニマルガール"であると主張していますが、████年現在、明確な証拠となる研究結果は得られていません。

 彼女はキョウシュウエリア内を流れる███川周辺に暮らしており、たびたび川で泳ぐ姿が確認されています。その一方で、徒歩による移動は必要最低限にとどまり、彼女自身も好まない旨の発言をしています。

 その温厚かつ気長な性格からか、交友関係も幅広いようで、周囲に暮らすアニマルガールからは母のような存在として慕われています。彼女は悩みを抱えるアニマルガールの相談役として、またアニマルガールたちのミスを律し、導く存在として認識されており、パーク職員もそれを理解し、信頼を寄せている節があります。

 川に流れてきた、もしくは川岸に落下している木の枝を拾い集める癖がありますが、そうして収集された枝がどこに置かれるかは不明です。

「川の近くにいないと安心出来ない」との彼女の発言から、彼女に対するインタビューや研究は███川の周囲50m以内で行う、との決定が████/██/██の管理職員会議により決定されました。しかしながら、「出自が不明なアニマルガールであり、研究の妨げとなる」との意見もあり、今後の対応が検討されています。


 ・外見

 彼女はゴルゴプスカバのアニマルガールのそれと類似したウエットスーツを身につけており、胸の下には「ربا(リバー。アラビア語において、『大きくなる』という意を表す語から派生した)」の文字が記されています。

 彼女はカエルのアニマルガールの特徴であるゴーグルを頭部につけていますが、彼女の元となった動物と関連しているかは現時点で不明です。

 彼女の髪は黄土色に近いカラーですが、先端に近づくにつれてその色は次第に水色に変化します。


 ・野生開放

 彼女の野生開放は現時点で確認されておらず、詳細は不明です。


 ・[████/██/██追記]元となった動物に関して

 -要管理権限


 度重なる彼女へのインタビュー、そしてDNA情報などの研究の結果、彼女の正体に関する興味深い事実が明らかになったので追記。

 DNA鑑定の結果、既存の生物のどれとも異なる独特の塩基配列、遺伝子が確認された。生物として見るとカエルの仲間に近いようだ。

 ここから私はある仮説を立てた。


「彼女は『大きい川のデータ』がアニマルガール化したものである」。


 サンドスターには今なお謎が多い。サンドスターが発生させる事象には科学では到底説明のつかないものも数多いのだ。可能性として、生物ではない何かがアニマルガールとなった線も考えられる。

 こうして私はこの仮説に辿り着いたのだ。

 荒唐無稽かもしれないが、今現在考えられる可能性はこれくらいしかない。しかしそうなった場合、1つの疑問が生じる。


 彼女がサンドスターを失い動物に戻るとき、いったい何が後に残るのか。

           ――████/██/██ キョウシュウ生物学研究所主任・[ナンバー7280]




 かのジャパリグループっぽく書いてみた

 みんなのよく知るオリバーさんとは世代が異なります

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