第2話

第2章




胸騒ぎから数日後、私の周りに奇妙な出来事が起こり始めました。


初めは些細な事でした。

私が愛用している鏡が割れていました。制鞄にいつも入れてあったので、「それでかな?」と思っていたのですが、その鏡は死んだ祖母の遺品で、すぐには壊れることの無いはずの構造のものでした。

そして次に、4階の窓側の私の席の窓に突然亀裂が入ったのです。これはさすがに驚きました。しかし、もっと驚いたのは亀裂が入った時に窓の外に人の影を見た子がいたのです。私はだんだんと「これはおかしい。」と思うようになりました。

でも、こんなことを親身になって相談できるような友達もいなく、その日も胸騒ぎを抱えながら帰りました。


数日後、家に帰る時におかしなものがありました。玄関の前に、割れた鏡が置いてあったのです。私は怖くなり、母を呼びました。しかし、家から出てきた母には割れた鏡が見えなていないのです。仕方が無いので、私は自分で鏡を片付けることにしました。その時見てしまったのです。破片からが白い歯を見せてにやりと笑っている黒い子供の影を……。


そこからは大変でした。

家にいる間も学校にいる間もずっと誰かに監視されているような気がしていましたし、自分の部屋では、使っている鏡が割れていたり、窓によくヒビが入っていことも増えました。


私は精神的に病んでしまい、寝込みがちになりました。


そんなある日、寝込んでいた私の部屋が開く音がしました。〈それ〉来たのだと思って布団を頭から被りました。でも、聞こえてきたのはクラスメイトの灯魔君の声でした。


「お前、死ぬぞ」


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私の出会った物語 木下 ゆり @9603

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