あまりにも不愉快な
羞恥の記憶がよく響く。このあまりにも不愉快な残響を、みんなは苺の味と形容するらしい。不思議なことに私のは腐った牛乳の味がする。どうしてだろう。
目を覆い、耳を塞いで、
意味に
不愉快な思い出たちは共鳴する。一度開いたパンドラの匣を閉めるには、それなりに時間がかかる。次から次へと匣から飛び出してくる悪夢は、容赦無く私の平常心を壊してゆく。そうして好きなだけ暴れて、隙間なく聖域を黒に染め上げたら、満足して匣の中に帰ってゆく。
ああ、もう。最悪な気分だ。
スマホを取り出して文字を打ち込む。
死にたい。
でも、もしもこの、あまりにも不愉快な思い出たちが何か大切な意味を持っているとしたら、この悪夢の暴走が私を強くしてくれるなら、私はどんなに救われただろうか。
そんなことを考えてしまうくらいには、この世界に期待しているのかも。
けどやっぱ、さっさと崩壊してしまえ。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます