第51話
☆
私は少し眠ろうと思う。
夢と出会って、私が私を知覚して以来、私はずっと目を開いていた。
でも少し疲れた。
これが眠いという感覚なのかもしれない。
私はナリアとシンの幸せを祈りながら、少しだけ眠ってみようと思う。眠るなんて初めてのことだから、また起きられるのかという不安も少しはある。
しかし……楽しみでもあった。
だって人は眠ると夢を見るという。もしかしたら私も夢が見られるかもしれない。
夢には過去も未来もない、現実とは異なった不思議な世界らしい。
そこでならまた夢を見られるかもしれない。
だから私は目を閉じる。
私はこれから夢を見る。
それが幸せな夢だったらいいと思う。
そして私は目を閉じた先、暗闇の中で願う。
この星にではなく、この世界に幸あらんことを……
ひとりぼっちの世界、たった二人だけの星 鈴木りんご @ringoo_10
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