竜のように捕まえる
「阿部さん、何するの。風邪引くからやめ…ぐっ」
抵抗するというよりは互いの身体が心配で、声を上げたのだが、すぐに塞がれてしまう。
僕はさっきのベッドに仰向けに寝かせられ、両腕を捕らえられた。僕は彼の影になった。森の中の滝のように壁があり、地面があり、濡れていた。
「どうしても、はっきりとした形であってほしい。俺のものだとはっきりさせたい。」
「阿部さん…」
また彼は口づけをする。背中は竜のように滑らかに曲がっている。彼は先程まで腕を掴んでいた片手でローションを取り出した。
「何それ…」
「男同士なんだから、これしかないだろ…!!」
彼は汗をかきながら答えると、僕の後ろの隙間にローションを注いだ手を滑り込ませる。ローション自体使ったことがなかったので初めての感覚だった。
「うぅ…ん…!!」
「良い声だ。こうしたらどうかな…!!」
僕の隙間に硬くて細いものが入ってくる…。
「あぁっ!…うっ…くっ…!!」
「痛かったらちゃんと言って」
中で折れ曲がり、様々な場所を刺激してくるが、これから数が増えることを僕は予想していた。
「んん…はぁ…はぁ…」
「初めてでしょ。分かるよ。」
二本目は多くのパターンで折れ曲がる。まだ入り口付近なのに身体中が掻き乱されているようだ。彼の動かし方が非常に巧みで彼の触りたい所と僕が一番声の出る位置をついている。
更に奥へ入り込んでくる…!!そして様々な動きを行い、真っ先に無言で僕の位置を探しに来る…。確実に見つけるために集中し、僕の声を上手く聞き分けるために話しかけない。
「うっ…ぐっ…はぁっ…ん…」
彼は僕の頬を下からすっと舐めあげた。僕の硬い部分も一緒に触る。触れるか触れないかの力加減でさわさわと二つの部位を触ったり、硬い部分をほんの少しの力で引っ掻いたり、頂上の口を人差し指で閉じたり…僕の反応を全て手に入れようとしている。
「はわゎ…あ…ん…」
僕は後ろが無統制な状態でも身体全体はふわふわした感覚だった。
彼は突然行為を止めて、僕の太股の裏から尻までを密着させるように近づく。僕の両足は阿部さんのたくましい身体を挟む。
「辛い思いはさせないから。」
そう言うと、大きな硬いのか柔らかいのか分からない前回よりも太いものが入り込んできた。
痛くは……………ない…………けど…………。
「待って、動かないで…!!」
「我慢が効かない…君の中もどんな感触なのか全て知り尽くしたい。」
「あっ!……んー…んー…はぁ…いっ…」
ゆっくりと動きだし長い時間の移動を行うと、次は角度をつけて押し込み、さらに別の角度で引きずり出す。
「へぇ…君の中はこんなに気持ち良いんだ…。初恋の人はこんなに気持ち良い世界に来られなくて残念だね。ここは少し柔らかくて、右の方は包み込むようにさらさらしているし…こっちは…」
「い、言うなぁ…!!…んっ…んっ…」
「ほんと見せびらかしたいよ。こんなに可愛くて 、俺の心がそっちに出ていきそうになるくらい全ての所に欲が出る。」
「ふぁ…あっ…ん…ん…」
僕の中で彼の形が分かる。基本僕のと形は同じだけど大きさや硬さや柔らかさが違う。先端部位は本人の行動に後からついてくるように僕の中を引きずり回す。柔らかいけど硬い…。
「中だけじゃないよね。押し込む度に他のも当たってるよ。」
その言葉は僕の感度を煽った。優しい感触で何度も付近に二つの物が悪意がないようにぶつかってきている。
「ほらっ。何が入ってるか言ってごらん。どうして中が熱いのか。俺のも君の中に入ってるからそこだけ熱いし、気持ちいい…。」
「い…ん…言わな…よ…」
「無理なら俺の下の名前…」
「え…んっ…」
「祐一郎って…言って…」
彼は感じながらも何かに置いてかれそうな表情で僕に求める。顔を真っ赤にしながら小さく細い声で…
「ゆ…ち……」
「大きなっ…声で…!!」
「祐一郎さ…あっ…ふ…」
「もっと…!!ずっと呼んで…ひで…」
名前を呼んだ瞬間僕の中はびくびく震えた。震えさせられた。僕の頬骨に親指添えて顔を手のひらで包み込む。彼のペースは速まり、僕もそれについていこうとする…!!
「祐一郎さん…!!祐一郎さん…!!」
「ひで…!!ひで…!!」
僕は最後まで可愛がられた。二人同時にゆるやかな勢いで青い匂いを放つ液体を放った。その時の彼は全てを出し終えたように疲れたのでうつ向きになり、正面でも顔は見えなかった。
僕は放ったまま方針状態だったが、確かに熱いものを中で受け取っていた。取得した情報量の多さについていかなければならない…。なのについていけなかった。
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