第4話

「...なんだ?今何が起こった?」どうやら見ていなかったらしい。いや、見ていたのだろうが何が起こったのかさっぱりわからないという感じだ。まあ、俺も知らんけど。

「いや...、猪が来るじゃん?見極めて避けてさ、これで殴ったんだけど...。」と、手に持っていた木の棒を見せた。だが。信じてもらえてはいないようだ。

「いや、嘘だろ。なんか魔法とか能力とか使ったんだろ!な!そんなどこにでもあるような木の棒で神様を殺せるかっての!」神?あの猪が?お○ことぬし様かな?というのは冗談で神というワードが出てきたので少しその事について聞いてみる事にする。

「...神?あれが?じゃなくて...、どういう事だ?神様って空の上で見てたり、お地蔵さんとかが神さまとして崇められるとかじゃないの?」男は戸惑ってはいるが、とても丁寧に説明してくれた。

「あんたの世界の神様はどうか知らんけどな、うちの世界では動物や人間が神様なの。んで、その神様が生きているまでが神様だ。死んだら皆と同じように埋葬される。そしてその神様が産んだ子供が次の神様の継承者って事になる。つまり、うちの世界では神様は常に生きていてすぐそこに神様はいる。俺だって知り合いの神様の1人や2人はいるぜ?」なんてこった、ここの世界では神様と友達になれるのか。俺も神様と話したりしてみたいなと考えながら質問をしてみる。

「その神様に名前はあるんだろ?この猪の神様の名前はなんて言うんだ?」すると、男は煙草?の様な物を加えながら質問に答える。

「この猪の神様は『護王様』って言うんだ。おっと、なんでそんな名前なのかって質問はよしてくれよ?大昔に名付けられた名前だ。俺が知ってるわけないからな。」

護王様...。どこかで聞いた事がある。ああ、あそこだ、護王神社。それから取っているのか?俺の世界とここの世界。何かが繋がっているなかもしれん。色々な推測を立ててみるが本当にそうかは分からない。この世界の事をもっとよく知らないといけない。そして神様を殺めてしまった事を聞いてみる。

「なあ、俺はその...護王様?を殺しちゃったんだが、大丈夫なのか?なんかあれなんだろ、継承者とか言ってたけど今生きている神様が子供を産まずに殺されたりしたらその場合はどうなるんだ?」すると男は困った様に頭をかきながら答える。

「あー...、実はな...。神様を殺した時は、殺したそいつが神にならなければいけないんだ。それがこの世界のルールなんだよ。だから...、この場合、あんたが次の護王様だ。」

.......はい?

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

訳の分からないままに異世界転生した俺 @Mio0531

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ