白薙くんは平穏な日々を送りたい

秋名 周

第1話 転校先の高校は…

「ねーねー!白薙くんってなんで髪が白い

のー?」

「好きな子とか付き合ってる彼女とか

いないの?目綺麗だねー!」

「部活とかなに入るか決めてたりするの?」

「おいっ!女子ばっかずるいぞ!

俺らには男の相談ってもんがあるんだよ!」

「「そーだそーだ!」」

いや、待て!どうしてこうなった…

授業が終わった途端にこれだよ…

転校生ってこんなのだったか?

確かに容姿の事はよく言われるけどさ。

叔母さんいわく、髪は生まれた時から

白かったらしいし、目は突然変異で何故か

サファイアのような綺麗な青目になった。

決してカラコンなんてしてないし、俺は

別に厨二病とか痛い奴でもない。

至極真っ当に健全に生きてきた男子高校生の

1人である。

俺もさ…少しは想定してたよ。けどさ…

これはいくらなんでも来すぎだろ!

今、何故か俺の周りの人口密度だけが異様に

高い。もうヤダ…誰か助けて…ホントに。

大事なことだからもう1回言っておこう…

どうしてこうなった…


さかのぼる事1時間前…


「ここが私立海老名学園か。」

俺は転校先の高校の校門前に来ていた。

もちろん、高校の制服を着て。

ここ、こと私立海老名学園は結構有名な

私立高らしく有名俳優やモデル、タレント

、スポーツ選手を多数排出していて

入学すれば将来は安定と言われるほど。

そんな高校の校門前で俺はかつてないほど

緊張していた。


ヤバい、ヤバい、ヤバい。

めっちゃ見られてる…俺なんかした?

転校してきただけですけど…カツアゲとか

ホント勘弁して欲しいよ。

とは思いつつも入らなければ何も進まない

ので、とりあえず入ってみることにした。

校門を潜り20mぐらい先に玄関口が見えた。

玄関口を通ると、同じ制服をきた同じ学年の

男女が多くいて、皆他所からきた俺の事を

見ている…自意識過剰かな?

うん、もう何も考えないようにしよう。

自己完結した所で、ロッカーに荷物を

入れ、上履きを履く。

アメリカにいた時とは大違いだな…

なんというか、日本人らしい。上履きを見て

何となくそう思う。

あまり時間が残されていないし、

とりあえず校長室まで行くか。

編入試験合格通知と一緒に貰った校内地図を

頼りに校長室まで行く。

約10分くらいで校長室の前に辿り着いた。

コンコンコン

「はい。入ってきなさい。」

校長室のドアを3回ノックすると中から女性

の声が聞こえてきた。

「失礼します。」

「よく来たね。白薙 雪くん。

そしてようこそ私立海老名学園へ。

私の名前は海老名 梨花。梨花先生とでも

呼んでおくれ。」

黒髪の美人な校長先生はそう言い微笑んだ。

不意打ちで思わずドキッとしてしまった。

「ん…わかりました。とりあえず俺は何組

です?それが分からないと朝の会に遅刻

してしまうので…それだけ教えて貰えば

あとは大丈夫だと思います。」

照れを誤魔化すように少し咳き込みながら

聞いてみる。

「君のクラスはⅡ-Ⅵだ。地図に載ってる

からそれを見ながら行くといい。」

黒髪美人な梨花先生は丁寧に教えてくれた。

「ありがとうございます。

これから、よろしくお願いします。」

「ああ、よろしく。

それにしても、君の容姿はやはり目立つな…白い髪にサファイアの様な綺麗な青目。

顔立ちも整っている。君は正しく優良物件

だな。彼女とかはいないのか?」

「いえ、俺はずっとアメリカにいたし、

そんな色恋沙汰をしている暇なんて

ありませんでしたから…彼女はいないです」

「そうか。まあ、君だったらすぐできる

だろう。学生らしく青春を楽しみたまえ。」

「ありがとうございます。それでは失礼

します。」

挨拶をして校長室を出る。さあここからが

本番だ。友達できるかなあ…

みんないい人だといいな。

そう思いながら俺は編入先のⅡ-Ⅵに

向かった。




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書き切れなかったので、2話に分けて

書こうと思います。

レビューや評価を書いてくれたら嬉しい!

次の話は自己紹介です。

雪視点は後半からで、前半はヒロイン?な

金髪ロマンチストギャルこと芽瑠の視点で

書こうと思います!






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白薙くんは平穏な日々を送りたい 秋名 周 @quEris

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