第3話 男魂くんの恋心
あれから、数ヵ月。
それに、奏弥のやつ俺と絶交したあと伊織ちゃんと付き合ってやがる。
何があって付き合ったかは知らないが今は、あいつも知らないこともあるわけか。いや、前から俺が知ってる気になっていただけで、知らない方が多かったのかもしれない。
「りょーが!なにしてるのー?早くかえろーよ!」
「あぁ」
こいつは
幸汰と付き合い始めた、きっかけは奏弥に襲われたことだ。
俺は、男とも喧嘩以外で話すことはないが、女よりは話せる。だから、ヤれるなら男とでもいい、と言う軽い気持ちで付き合っている。
それでも、俺は幸汰に尽くしているつもりだ。だが、校内では噂が広まる一方。
『
『女だけじゃねぇーのかよ』
『うゎー、思ってたのと違うよね。』
『男とかキモー』
『幸汰もよく付き合ってられるよな』
「りょーが、今日は家に親いるから、僕の家無理だわ。ごめん!」
「いや、大丈夫。俺んち来る?」
「嶺鵞!本当に!?行く行く!」
「あぁ、行こうぜ」
幸汰のことは嫌いじゃない。どちらかと言えば好きだ。だが、なにかが引っ掛かる。
「嶺鵞、気持ちい。もっとして」
「あぁ」
「好きだよ。嶺鵞。嶺鵞は?」
いくら、こいつと寝ても満たさせれない。
「好きだ」と言ってくる幸汰に「好きだ」と言ってやれない俺は、体で示すことしかできない。
「りょーが、ちょ、激しい。や、やめて」
「やろめろって言いながら前はこんなじゃん」
「やっ、中と一緒にそこ触るのだめぇ~」
気持ちいけど、なにかが足りない。
「大丈夫か?」
「ぅん、今日はいつもより激しかったね。なんかあった?」
「いや、なにも・・・」
「そう?まぁ、シャーワ借りるね。」
幸汰がシャーワを浴びているとインターフォンが鳴った。
「この時間だと、くそばばぁが言ってた宅急便か?」
『嶺鵞!今日、午後に宅急便くるから受け取っておいて』
『あぁ』
『はんこは玄関に置いておくから』
「はーっ・・・えっ!?なんで、お前が・・・」
扉を開けるとそこには奏弥が立っていた。
「よっ、よぉ!嶺鵞。久しぶりだなぁ」
「嶺鵞、お客さん?」
部屋からは幸汰の声
「今、幸汰来てんだ、よーあんなら早く言えよ」
「男と付き合ってるの本当だったんだ。」
「あぁ、わりぃーかよ」
「ちょっと、中いれろよ。」
「何でだよ、意味わかんねぇー」
「前は、すぐ入れてくれたのに・・・」
だから、お前がそんな顔すんじゃねぇよ
「わかった、すぐ帰るなら、あげってやっても・・・」
「あぁ、すぐ帰るよ」
「り、嶺鵞。ぼ・・くか・・・」
「帰るのか?」
「うん、でもやっぱり、嶺鵞に送っててほしいなぁー」
「わかった。リビングで少し待ってろ。こいつと話してくる。」
「りょーかい!早く終わらせてね~!」
奏弥と俺は俺の部屋に来た。
「お前なんで来たんだよ。」
「お、俺。・・・」
「なんだよ!はきっきり言えって!」
「お前のこと好きだったんだよ」
「は?意味わかんねぇー」
「わりぃー、でも本心だから。考えてくれ」
「考えておく。だから、今日は帰ってくれ。幸汰送らなきゃ行けねぇから。明日またこい。」
「あぁ、わかった。」
状況に付いていけず、勢いで明日またこいなんて言ってしまった。でも、今は考えている暇はない。幸汰を送らなければならないからだ。
「幸汰、行くぞ。」
「は~い」
「ねぇ、りょーが!僕ら終わりにしょっかー?」
なんでだ?俺、なんかしたのか?
「えっ!?なんでだよ!幸汰!」
「だって、嶺鵞。僕のこと見てないでしょ。今日、奏弥くんと話してるの聞いちゃった。」
「いや、あれは勝手に奏弥が・・・」
「でも、嶺鵞の好きなの奏弥くんだよね。今日確信した。」
奏弥に好きと言われて嫌じゃなたのは本心だ。だからと言って、奏弥と付き合いたいと思った訳じゃない。
「今日、奏弥くんに『好き』って言われたでしょ?」
「あぁ、でもあれは」
「嶺鵞、本気で嫌なら殺すくらいの勢いで殴りかかるでしょ?」
「でも、あいつとは幼馴染だから、情が湧いて」
「でも、本気で嫌なら嶺鵞は殴れるよ。嶺鵞が気づいてないだけで嶺鵞は奏弥くんのことが好きだよ。」
「えっ・・・」
「しっかり考えてみなよ。僕とは奏弥くんと別れた後にまた、遊んでよ!じゃーね!」
「えっ、あぁ」
「奏弥くんのことが好きか分からないなら、奏弥くんの隣に他の人が並んで歩いるのを想像してみなよ」
遠くから幸汰が叫んでいる。
奏弥がきっかけでなんとなく始まった恋が奏弥のせいで終わりを迎えた。
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