第2話 男魂くんの初めて

 「そーたーん!俺もうやってけない!!」

 「気持ち悪い!そんな、呼び方すんな!」

 

 伊織いおりちゃんに振られてすぐおれは奏弥に電話を掛けていた。

 

 「もー、屋上から飛び降りる!!」

 「何言ってんだよ」

 「だってー!だってー!」

 「5分待ってろ!すぐ行くから」

 「分かったー!」

 

 奏弥そうやはいつも優しい。相談に乗ってくれたり、別れて落ち込んでいると、すぐ来てくれる。

 

 「よぉ!嶺鵞りょうが!」

 「奏弥おせーよ!」

 「わりぃ、わりぃ!」

 「それより、奏弥聞いてくれよ!伊織ちゃん!ひどいんだせ!」

 

 伊織ちゃんとのことを奏弥に話した。

 

 「お前、伊織と付き合ってたのかよ」

 「えっ、うん。そーだよ!奏弥知り合い?」

 「いや、そーじゃねぇーけど。」

 「ふーん。ねぇ、奏弥またヤりそびれた。いい雰囲気までいったのにさー!」

 

 一瞬、奏弥の口角があがた気がしたけど気のせいか?

 

 「よしよし。」

 

 優しく俺の頭を撫でてくれる。

 

 「そーたん、どーしたらヤれるかなぁー?」

 「嶺鵞、お前そんなにヤりたいのかよ」

 「うん!ヤりたいよ」

 「じゃー、俺でもよくね?」

 

 は?何言ってんだ?

 

 「奏弥なに何言ってんだよ。お前も俺も男だぞ!」

 「そんなの知ってるよ。でも、ヤりてぇーんだろ。そしたら、俺でもよくね?」

 

 奏弥の顔がだんだん近づいてきて俺の唇と重なる。

 おい、奏弥どー言うことだよ

 

 「んーー!やっ、やめろよ」

 「嶺鵞!うるさい!!」

 

 今度はもっと、もっと長いキス。

 こ、こいつ舌まで入れようとしてやがる。

 

 でも、少しいいかも。奏弥なら俺と離れないで居てくれるのかなぁー?それなら付き合ってもいいかも・・・ 。

 俺は、何を考えてるんだ相手は男だぞ!

 

 「お前、マジやめろ!」

 「でも、嶺鵞のココこんなだよ。そのままでいいの?」

 「い、いいんだ」

 「こんな、苦しそうなに?」

 

 奏弥が俺のズボンを下げて俺のソレに触ってきた。

 

 「お、おい。や、やめろよ!奏弥」

 「うるさいって、嶺鵞」

 「んっ、もー、ほんとにやっ、やめて・・・」

 「イッちゃうの?いいよ、イッて」

 「んっ、イッく」

 

 ヤバい。俺・・・

 

 「嶺鵞だけ、ずるなぁー。」

 「なぁ、なんだょ」

 

 声に力がはいねぇ

 

 「そんなに怖い顔するなって、ヤりたいって嶺鵞が言うからだろ」

 

 そんなことを言うならそんな悲しそうなつらすんな!。もっと怖いやつになれよ!そんな、顔させると恨めねぇじゃねえかよ!

 

 「わり、今はローションはもちあわせてねぇーんだだからハンドクリームで我慢しろよ」

 「は?なににだよ!」

 

 こいつ指いれやがった。

 ヤバい、くそいてぇー。

 

 「ばか!なにしてんだよ!いてぇよ」

 「最初だけだから我慢しろよ。」

 「んっ・・・」

 

 ここから記憶がない。が、気持ち良かったことだけは覚える。

 ヤバい。どーすんだこれ。それよりなんで俺、家に居るんだ?

 

 昨日は確か、屋上で奏弥に襲われて・・・

 奏弥の家に行けばいいのか。

 でも、どんな顔して会えば・・・

 

 そんな事を考えていると部屋のドアが開いた。

 

 「ちょ、くそばばぁ、入るときはノックしろよ」

 「あ?誰がくそばばぁ、だって?」

 

 こ、この声は奏弥だ。なんで、こいつが家に

 

 「なっ、なんで、お前が」

 「やっと起きたかおはよう」

 「あぁ、はよう」

 「大丈夫か?具合いわるくねぇーか?昨日、お前の意識が飛んだから家までつれてきてやったらおばさんが泊まっててだってさー」

 「あっ、あのくそばばぁ・・・」

 

 「おい、奏弥!お前、今謝ったら許してやるよ!だから・・・」

 「べつに、俺悪いことしたって思ってねぇーから謝らない。」

 「は?人のこと犯しておいて、悪いことしてねぇーか。もう、絶交だな。早く出てけ」

 

 奏弥がわりぃんだ。だから、そんな切なそつな顔すんじゃね。

 でも、俺が許してやればお前はそんな顔しねぇーのか。

 

 「わかった・・・」

 

 落ち込んだ声で言う奏弥。

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