ⅱ
ii
(希濤)退院したぞぉぉい
(僕)よかったね
あのさ
どこか行きたいところある?
(希濤)昼の学校に行ってみたい
やっぱりねー自分のクラスとか見て見たいじゃん
(僕)そういうものかな
(希濤)そういうものだよ
夏休みの間も、学校は開いている。それは主に、部活の練習とかで、僕みたいな帰宅部は基本行かない。
希濤は、夏休みの最初の方、家族と一緒に遊ぶと、僕に話した。なんとも言えないけど、彼女も焦っているのだろう、僕にはそう伝わって来た。
さて、そして肝心の学校の件だけど、希濤が帰って来たその週は、とりあえず、準備運動? 的な。だから先に何処かで遊ぶ、まだ学校には行かない、彼女曰く「私も準備が必要なの」だからちょっと時間をあげる。
かといって、僕の家には夏休みにハワイ旅行とか、そういう、夏休みは計画をあまり立てない。だから逆に、何をすればいいのかわからない。夏休みの宿題一日でコンプ? いや地道にやれば終わる。ギネス記録挑戦? 無理だろ。
本当に、あまりにも暇だった、そんな時、北川から連絡が来た。
内容を要約すれば、僕のことを、外に誘っている。希濤もいない、ギネス記録も作れない(当たり前)そして暇の三重苦。
学校の前で、待ち合わせな、彼はそう言った。
彼はきちんと、そこにいた。財布とかはポケットに入れてあるのか、カバンとかなんにも持って来ていない、手ぶら、僕と同じ。
夏の日差しがジリジリと僕らを焼く。アスファルトの地面は熱を吸収した。なのに北側の顔には嫌の一文字もみつからないぐらい、涼しそうな顔をしていた。
「さてと、どこに行こうか」
彼は語尾と背筋を伸ばしながら、言った。それは僕に「どこ行く?」と聴いているみたいで、めんどくさいなぁ、と思った。誘ったんだから考えろよ。
でも流石に「わかりませーん、自分で考えてくださーい」というわけにも行かなかったから、僕は結局少し考えることにした。
「夏休みの間さ、俺の家族たちはみんな実家のじいちゃんばあちゃん家に行ったんだよ。だから暇すぎてお前のこと誘った」
「ひどい理由だな」
僕と彼は、目的もなしに、ずっと、歩き続ける。ずっと喋り続けて、ただひたすら歩いていた。
「コンビニでも行こうぜ」
そう言って彼はコンビニに入った、店の中には激しいロックが流れていた、聴いているだけであんまり居心地が良くなかった。
僕と北川はジュース、北川はさらに唐揚げを買った。
「どっかで座るか」
そろそろ温度も、昼よりは少なくなっているから、そんなに暑くは感じなくなった、でもそれは、比べると、だ。
この辺で座れるところと言っても、河川敷ぐらいしか思い浮かばない、だから僕たちは、五分ぐらい歩いて、河川敷の、斜面に、体育座りをしながら、さっき買ったものを飲んでいた。北側は美味しそうに唐揚げを食べていた、「一ついるか?」僕は一つもらった、美味しかったからもう一つ食べた。
川の近くで遊んでいる子供達がいた、みんな、半袖で、僕にはよくそんな遊べるなぁ、と思う、けれど、羨ましいとも思った。僕が小さい頃にも、そんな時期はあったのだろうか。
犬の散歩をしている人もいた、ゴールデンレトリバー、プードル、柴犬、秋田犬。基本可愛かったら別にいいと思う。子どたちがゴールデンレトリバーを見ながら「おーでけー」と感心したように声を漏らす。その飼い主が「触ってみるかい?」と子供達に言うと、子供達が恐る恐る犬に触り始めた、犬は人に慣れているのか、威嚇の一つ、否、むしろ喜んでいたように見えた。
僕がそんな日常を眺めていると、北川が僕に声を掛けた。
「犬、好きなのかよ」
「うーん、僕は普通だと思うよ」
彼は無表情で、遠くはしに掛けられている橋を眺めたまま、スポーツドリンクを飲んだ。
「雷坂の体、あんまり良くないらしいな」
「うん」
「退院したみたいだけど、あいつとの予定は無いのか? 多分、最後だろ」
「予定は立ててあるよ。ただ今、家族旅行中」
僕の声は、あくまで、常温。熱すぎもせず、冷たすぎもせず、ただ、一定の温度。
「そうか……そうか、よかったな」
「どうしたんだよ、急に」
「ちょっと気になっただけだ」
彼は体をだらんと、寝転ぶ。
「汚い」
「ひどいな、俺はただ自然と一体化しているだけ」
彼のつまんないジョークは無視して、僕は頭の中で自然と、歌を浮かべるようにした。
僕たちの話の経緯は、どうなったのか、むしろどうやってここまで来たのかわからなかった。
「お前さっさと彼女作れよ」
「うるさい、何? ビールでも飲んだのかよ」
彼が急に「地味にすごい特技コンテスト」と言い出して、彼が最初に。
「俺二階の部屋から傘差して飛び降りれる」
「アホだな」
「じゃあお前どうなんだよ」彼は不服そうに、僕を睨んだ。
『寿命が見える』言いそうになったけどこらえた。その代わりに、
「一日寝なくても体は余裕」
「それ、内臓に結構負担かけてるだろ、死ぬぞ」
「じゃあお互い何も無いな」
彼はちょっと考えて、僕にいった。
「俺、ピアノ弾ける」
「それ、最初から言えばよかっただろ」
地味にすごいじゃん、僕なんか楽譜すら読めない。
彼は「笑われると思った」と言いながら、顔を隠した。
「今度聞かせてよ」
「おう」
彼は自嘲気味に「俺みたいな奴がピアノ弾くって、結構みんな驚くんだよな、悪い意味で」
僕は、想像して見た。なんか普通に似合いそうだけどな。
午後五時を回ると、彼が「電車で帰るから」と言って、先に帰った。僕は、帰る気にはなぜか、なれなかった。その代わり、ずっとそこで、空を眺めていた。青、赤、黒。
そこで、想像していた。
そんな自傷行為、限界だと感じて、逃げ出した。
希濤が家族旅行から帰っていて、まず僕たちはカラオケに行った。多分三時間ぐらい、希濤が熱唱しているときに、カラオケあるあるが発生した、やっぱりこういうイベントは必須なのかな? 途中で店員が入って来て、めっちゃ気まずい雰囲気になって、その後すすぐに調子が戻って、彼女の熱唱が再開した。
希濤は歌が、上手かった。
久しぶりに、誰かと水族館に行ったと思う。希濤が「ペアチケットだと、割引があるんよ」そして僕を連れてった。水族館の環境と雰囲気が好きだ、静かで、暗い、ああいう、怖い暗さじゃなくて、なんか人を安心させる暗さ。希濤はチンアナゴが好きだった。僕は、特に好きな奴がいなかった。
海に行こうってことになりかけたけど、僕も、希濤も、今は人が多いところがあまり好きじゃない。
夏休みも、三分の一しか残ってない。
僕と彼女は、学校に行った。
校門前で待っている時、僕は考えた。
多分、僕は、変わっている。彼女が僕を、変えている。それは確かだ、ただ、僕のどこが変わっているのかわからない。人間関係? 性格? 表情? 価値観?
まぁ、今は答えがなくても、いいさ。
「音谷くーん」
希濤が小走りで僕に向かって来る。
手を膝について、少しだけ息を切らしていた。別にそんな焦らなくてもいいのに。
「ごめん、待った?」
「待った」
「将来モテないね」
「別にモテたくないよ」
僕は相槌を打って、学校に入る。学校に入るときは、制服じゃないといけない、だから、僕と希濤も、制服を着ている。
ていうか希濤の制服って、初めて見るんだけど。
夏服の彼女は、新鮮に思った。
透き通るような白く、透明感のある肌。艶やかな唇は、ほのかなピンク色。膨らんだ胸、柔らかい髪、日差しに照らされて茶色に光る、風に揺られてシャンプーの匂いが漂う。
彼女は、多分、美少女だ。改めて思う。
「希濤って何でも似合うね」
「それってどういうこと?」
「素質、つまり元が良いんだよ」
彼女は顔を赤くして、僕から目を逸らす。そして恥ずかしそうに「ありがとう」と言った。
学校の中に入って、僕と彼女は、訪問者用のスリッパを履いて、校内を回った。最初、希濤に「音谷くんってもうこの学校のことに詳しいの?」と心配されたけど、多分大丈夫だ。
「いつも一人でぶらぶらしていたら覚えた」
「地味にかわいそう」
結構面白いんだよ。
僕のクラスに着く。誰もいないクラスは、いつもと違って、広く感じた。普段はあんなに窮屈そうに感じるこの空間も、誰もいない時にはこれほど心地よく感じるなんて。
希濤の席は、僕の斜め後ろだ。希濤はそこに座る、丁度窓際の席だから、横に目をやるだけで、外の景色が観れる。春には桜が綺麗だろうな。そして秋には落ち葉、楓、紅葉。冬には雪。夏にはガラスを通過した、ほかの季節では味わえない、柔らかい日差し、暑いからこそ、別格に感じる夏風。
「音谷くんの席ってどこなの?」
「そこ、君の斜め前」
「じゃあそこに座ってみてよ」
僕はおとなしく、彼女の言葉に従った。席に座って、希濤の方を振り向く。
頬杖をつきながら、彼女は僕のことを見ていた。
「もしも私が学校に来ていたら、こんな風に音谷くんのこと、見ていたのかな」
「ないよ、だって、君がもしも普通の女の子だったら、多分僕なんかと接点の一つすらない、平行線だよ」
希濤は怒ったように、支えていた手を下ろして、足を通路側に出して、僕に言った。
「また! もう、マイナス思考なんだから」
「それが僕のチャームポイントってならないのかな」
「ならないよ!」
僕たちは席から離れて、廊下に出た。
「希濤、もしも学校にちゃんと来れたら、なに部に入りたかった?」
「さぁ、軽音部とか、文芸部」
「文学少女には見えないけど」
コツコツと、スリッパと廊下が当たる音が、響く。
「ちょっと小説にハマっちゃった」
「じゃあさ、図書室、行ってみる?」
彼女は笑顔を綻ばせて、頷いた。
三階にある、古い匂いのする図書室に、連れてった。学校の図書室は、揃いがよかった、思い当たる文学作品は大抵あって、最近はやりの小説、所謂映画化とかされたやつも、揃っていた。
窓から差し込む光が埃に反射して、その輝いている軌道が一直線に見える。空中に飛び交う汚い埃は、綺麗な粒子に見えた。
「うお」希濤が素っ頓狂な声をあげて「思ったより全然広いんだね」
確かに、他の学校より少し広い、いや、だいぶ広い。その理由は聞いた話によると、昔卒業した先輩の一人が、なんか、有名な作家になったから、その記念として図書室を広くしたらしい。
いずれ図書室も体育館みたいに個別に建てられるのか。あり得る。
「かくれんぼできるじゃん」
希濤は反対側の本棚からひょっこりと顔を出す。
「希濤は、借りたい本とかないの?」
「うーん、別にないよ。ていうかまだ音谷くんから借りたの、読み終わっていないし」
「もう映画見たじゃん」
彼女は人差し指を立てて、左右に揺らす「ノーノーノー」。
「映画とは違って、登場人物が細かく、繊細に描写されていて、また別の感想が湧くんだよね」
確かに、そんな感じは、僕にもある。
小説にある細かい文字列、余白、行と行の間、文字と文字の間。その全てが、繊細で、心を書く。
「でも私は音楽聴いている方が楽かな、読んでいると眠たくなっちゃう」
「文学少女のかけらも無いな。ほとんど知らないでしょ」
「私だっていくつか知っているよ! 作者の名前忘れちゃったけど」
「例えば」
「青い鳥とか、最後の……なんだっけ、あの葉っぱの落ちるやつ」
「オー・ヘンリーの最後の一葉、葉っぱが落ちたら死んじゃうってやつだろ」
僕が言ったのが正解らしく、彼女が「そう! それ」そして続けて言った。ロミジュリ、賢者の贈り物、星の王子様、人魚姫、イソップ物語。海外が多かった、やっぱり家庭の影響か。音楽の趣味もそうだったけど。
「全部教科書に載ってるやつだけどね」彼女は悪戯そうに笑った。
僕は黙々と本棚を見る、面白そうな本はないのか。希濤が僕の隣に来て「どの本探しているの?」と聞いてきた。
「目的もなくただ見ているだけだよ」
「それ、楽しい?」
「うん」
「変なの」
ひどい。
結局、図書室で何か特別な事もせずに、僕たちは外に出た。
「今、体育館に誰かいる?」
「バスケ部の人たちがいると思うよ」
「私、見に行ってみたい!」
体育館は、二階から見下ろして、バスケ試合の全貌がみれる、図書室から出て、階段を使って二階に降りる、そこから直通に体育館に向かって、歩いた。
入ったら、バスケシューズと床が擦りあってキュッキュという音が何度も耳に入る。
部員の人たちはみんな真剣そうに、シュートを決める、ドリブルをする。ルールはちょっと知っている。
「かっこいいね」
「だな」
希濤はもしかしたら、体が良かったら、体育系の部活に入っていたかもしれない、テニス部とか、水泳部とか。ふと、思い出した。
二階から見下ろす際、ちゃんと安全として、手摺りが作られている。僕たちはそこからバスケ部を見ていた。
「なんで軽音部には入りたいの? 楽器とか、できるの?」
「や。違う。私ボーカルやりたいの。一時期ちょと練習しててさ、でも結局、学校に来れないしさ」
「だから歌、あんな上手かったんだ」元々地声も可愛いし、才能あるんじゃない?(口にしていない)
僕たちがきた時、試合はもう終盤に差し掛かっていたのか、すぐにホイッスルが鳴って、顧問の先生らしき人物が「終了!」と、図太い声で叫ぶ。
「北川、ピアノ弾けるらしいよ」
僕は極力、興味のないトーンで、彼女に言った。
「へぇー、北川くん、ピアノ引いているとカッコ良さそうだね」
「今度、アイツに言っておくよ」
彼女は驚いたように「え? 仲良いの?」と聞いてきた。
「まぁ、普通かな」僕は手を首に当てて、関係を濁した。
学校も、希濤の行きたいところがなくなったところで、丁度時間も四時ぐらいを指していた。夏という事もある、僕にはまだ、三時ぐらいにしか思えなかった。
プールを見に行きたいと希濤は言っていたけど、生憎今は整備中だ。
最後に僕たちはもう一度自分のクラスに戻って、少し話した。
「目、瞑って」
そんな状態が続いて、五分。
「もういいよ」
僕は目を開ける、視界が一瞬だけ、白に染まる。
何も変わっていない。
「なんだよ」
「内緒」
僕たちは教室を離れた。
教室を出て。
廊下を歩く。
スリッパとスニーカーを履き替える。
外に出る。
最初、僕は何にもわからなかった。
校門を出る時、希濤が急に僕の裾を掴んだ。
「なんだよ、またドッキリ?」
彼女は答えない。
焦る。
「どうしたの?」
どうしよう。
彼女は「ちょっと苦しい」と言った。でもそこから、立つ事までもがままならないようで、地面に膝を落とした。
「大丈夫?」
僕はそう、彼女に聞く。視線も落として、彼女は答えない。
次の瞬間。
彼女は倒れた。
ヤバイ、と思った。
急いでポケットからスマホを取り出して、救急車を呼ぶ。
こういう時って、なんでみんな自分で呼ばないんだろう、とテレビでよくある、みんな「誰か、救急車!」と叫ぶシーンを思い出した。
でも、遅い、自分で呼んだほうが早いじゃんか。
練習が終わったバスケ部員たちが僕と倒れた希濤のことをジロジロ見ていた、そのうちの背の高い人が一人、異変に気付いたみたいで「おい大丈夫か」と言いながら駆け寄ってきた。
僕はもう救急車を呼んだことを説明した。
彼は氷のパックを取り出して、希濤に当てる。
熱中症、じゃないと思う、ずっと室内にいたんだ。学校の中は涼しかった。
はっきり言うと、僕は怖かったんだ。
これが寿命の範囲外で、希濤が死んでしまわないのかと。
彼女の寿命は、僕の急いでいる心拍数と想像とは反比例するように一秒一秒、過ぎて行く。
五分ぐらいで、救急車がきた。
希濤を乗せて、連れて行く。
僕が素直に隊員に希濤の体のことを話すと「君はこの子のなんだい?」と聞かれて、困った「友人です」。それでも、僕を乗せてくれた。
車内は結構緊迫感があって、それだけで車の気圧だけだが以上に高いように感じた。
希濤の普段の病院には行かないで、近くにある緊急病院に搬送された。
病院内に入ると、どこか、僕が見たことのない部屋に連れて行かれた。
僕は外にある長い椅子で、俯きながら彼女のことを待った。
まだ死ぬなよ。生きろよ。
そうしている間にも、仁さんと晴風さんが来た。二人とも息を切らして、僕のことを見ていた。仁さんの顔からは焦りが滲み出ていて、晴風さんの表情は、僕を睨むようだった。
「あの、ごめんなさい」
僕は立ち上がって、二人に頭を下げた。
仁さんは「いや、音谷くんがいたから。希濤がちゃんと病院に来れたんだよ」と言ってくれた。
晴風さんが何も喋らないでいると、仁さんが手を晴風さんの肩に回して「大丈夫」と囁いた。
何時間経ったのだろうか。もう夜になっていた。
仁さんと晴風さんが呼ばれて、僕は外に残っていた。
もう、時間の感覚がなくなった、数秒だったのか、数時間だったのか。
晴風さんが先に出てきて、僕と目があった。その目には、いろんなものが混ざっているみたいで、フクザツそうな表情だった、けれど、すぐにそれは、悲しみの安堵だと分かった。
春香さんは僕の隣に座る。僕は横を向く、晴風さんは両手で顔を覆っていた。
「あなた……」
その『あなた』は最初、仁さんのことだと思ったけど、それが僕に向けられたのが少しして、分かった。
怒られる、と思った。
でも違った。
「ありがとう……本当に……ありがとう……ごめんなさい」
晴風さんは、泣いていた。
そのありがとうの意味も。
ごめんねの意味も。
僕は当初、僕が希濤のことを連れ来たことに感謝している、そしてさっき僕の謝りに答えなかったのを示しているのかと思った。
でも違う。
ありがとうはもっと深刻で。
ごめんねはもっと残酷なものだった。
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