第4話 ⒉
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俺がそんなアホみたいな憶測するわけないだろ。考えろよ、天然か? いや本当にバカか、よくそれで普通に学年10位入れるな。
店から出た俺は、沈む太陽しか、目の中に入ってこなかった。アイツ(春野)は、雷坂と会っている、それは確信だ。でも、何の為に会っているんだ、お互い少ない《×××××××》の中で、なんで。その関係、その時間の中で、何が彼と彼女を結びつけるんだ。そこには一体、何の意味があるんだ。
店にいる時、マジで吐きそうだった。みんな気持ち悪い。何でだよ。
公衆トイレに駆け込んで、吐いた。苦い酸味が、俺の喉を焼く。
何でここまであの二人興味があるってって聞かれると。俺が真っ先に思い出したのは、寒い冬の日だった。
肌に包まれる絶望が、蘇った。
俺はまた、吐いた。
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