22 雨の中の再会 東京の空模様。
雨の中の再会
東京の空模様。
……突然の、雨。
東京。神楽坂にて。
四葉と真昼は上野駅から電車に乗って、神楽坂まで移動をした。そして、神楽坂にある、大きな自然公園の中にまで徒歩で移動をする。(神楽坂駅と駅前にはとてもたくさんの人たちがいた)
そこにいきたいと言ったのは、真昼だった。
二人が神楽坂駅から、街に出ると、空からぽつぽつと雨が降ってきた。
二人は駅中のコンビニで透明なビニール傘をそれぞれ買った。
雨の自然公園の中に、人の気配はほとんどなかった。
二人は緑色の森の中を歩いて、池の上にある橋を渡り、一つ目の小さな小屋のような休憩所を通り過ぎて、やがて二つ目の大きな休憩所までやってきた。
その間、二人はほとんどなんの会話をしなかった。
「ここで、少し休んで行こうか?」四葉は言う。
「……もう少し歩きたいです。あっちにもう一つ、小さな休憩所があるんです。そこで、ちょっとだけ休もうかな、と思います。いいですか?」
「いいよ。もちろん」
四葉と真昼は雨の中、大きな休憩所を通り過ぎ(そこには数人の人がいた)、再び緑色の自然公園の中を歩き始めた。
遠くに神楽坂の大きなビル群が見えた。
そして、雨の中を飛ぶ二羽の白い鳥がいた。鳥たちは四葉の視界から、見えないところまで、すぐに飛んで行ってしまった。
真昼の言った通り、少し歩いたところに一つ目の休憩所によく似た、三つ目の休憩所があった。
その小さな休憩所の中で、四葉と真昼は雨宿りをすることにした。
お互いに同じ木のベンチに座って、傘をたたんで、一息着くと、「先輩」と真昼が四葉にそう言った。
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