100:招かれざる客
――ピッ!
4D造成調理器の非接触型端末に
無線LANを経由し、即座に読み込まれた
それが、クリカラの食事。
カレにとって食事は、脳機能を中心とした付随物の生命維持に必要な栄養素を吸収する為だけのもの。実に
カレが今、口にした混合物の中で云えば、人工血液だけで十分。尤も、それさえ長らく口にしなくても、ボクの生体活動を
Kurikara>ナニかたべるか?
「……ううん、いい」
――いらない。
おなかも減ってないし。
それに――
つくりモノは、あまり好きじゃないんだ。キミの事じゃないけど。
出会って数日。
ボクとクリカラは、
旅と云っても冒険を思わすそれではない。
歩ける距離を適度に歩き、
――不思議。
退屈な日々である事に違いはないけど、独りでいた時より
確かに、誰かといると、気を
只、その軽妙な抑圧がボクに社会性を意識させる。根本的に欠落したボクの欠点。それを補える、学べる、そんな気が、しないでもない。
奇妙な感覚。
ボクはボクに似た存在を鏡で見るかの
ドクンッ――
そう思ったのも
SE以降、現実化した空想世界の
正に、
併し、見知った
――
それは
「これは一体!?」
スマホへの通知。
Kurikara>この“ば”からはなれるんだ!
「!?……えっ?」
Kurikara>ヘーカシット!まにあわんか
超人的なスピードで目の前に立ち
Kurikara>
「
Kurikara>
「
Kurikara>せつめいはあとだ、さがっていろ
複雑
舞い散る光の
「!!あ、アレは!?」
Kurikara>ヤツは
『見付けたゾ、
――
破る方法は簡単。
彼等以上の
実に、
でも、今、ここで起こっている
似てはいるが、全く性質が異なる。
――なんてこと……
ボクの力が、干渉しない。
なんて、ボクは無力なんだ……
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます