ホラー2

では、『落差』と『恐怖』が「面白さ」の定義とする。


小説に取り入れる要素は、前に書いたように、『現実味』だろう。

『落差』を産む為に『現実味』から始まり、そして『非現実』が起こる。

それが『恐怖』を産む。


取り入れる要素は、ストーリー内での『現実味』なのではなかろうか。

読者が自分と重ねやすいように、また、『非現実』を起こすからには。

キャラ設定が『現実味』がなけれどもストーリーが『現実味』があれば。


だが、ストーリーの都合とキャラがあってなければ『恐怖』となるはずの出来事が起こらない。


というか、速い話をしよう。


リクエストを受けた時、相手のことがなんとなしでもわかっていれば、その相手をイメージした主人公を立たせ、読者であるリクエストをした相手がその主人公と自分を重ねやすい状態を作ることが満足させるのに手っ取り早いことだろう。


もしくは、詳しく相手のことがわかるのであれば、相手の周囲にいる人間をイメージした主人公でもいい。


すると『もしかしたらあの人がこうなるかもしれない』と思わせられる小説が出来上がるかもしれん。


そして相手が嫌い、苦手とするものを恐怖の対象とすれば余計に読者である相手を揺り動かせることが可能だろう。


嫌い、苦手だと意識して避けているものほど想像しやすいものはない。

例えば、虫だとか。

それならばいくらでも書けよう。


リクエストをした相手の言動からストーリーを始めても良い。

その言動がきっかけでこんな恐ろしいことが起こったのだと。

貴方h大丈夫だろうか?このような言動をとってしまっていないだろうか?

等と語りかければ、心当たりがあるのだから恐怖も増す。


しかも、その場合相手の言動を改めさせたり意識させる効果も出てくるかもしれない。


取り入れる要素は、「リクエストをした相手という読者」というのも一つだろう。


相手を元にストーリー、キャラを作っていけば、相手の気を惹きやすいのではないか、と思う。


ちなみにこれは小説に限らなかった。


ある発表をしたのだが、内容は互いに心当たりのある例え話を使ったのだ。

すると、多くの人がその例えに触れて、尚且つ自分を振り返ろうとした。


その発表で用いたのは、『落差』もある。

最初、自分は聞いている人間の多くが心当たりのある例え話で、自分は被害者であり周囲の人間が不快を自分にもたらすのだ、と攻撃的な主張をした。


その後に、『しかし』がくるのだ。

周囲どころでなく、自分にも反省点が存在し、被害者であるという主張を押しのけて反省、そして改めるという決意を語る。


これが『落差』。


発表原稿を手直しする前は、かなり『落差』が激しかったのだが、流石に攻撃的過ぎた表現等があり、『落差』は小さくはなったが。


しかし、絶賛されたとの言葉は頂いたのだ。

発表をするのに用いた『落差』、心当たりのある『現実味』。

これは、小説だろうが発表だろうが、確かに相手を惹き付ける。


『現実味』は、相手の気を惹き付けるのに効果的であり、また、『落差』は相手を驚かせ楽しませるのに効果的なのではないか。


ホラーでも平和で日常的なシーンから、突然恐ろしい出来事が起こってしまう『落差』がある。


取り入れる要素として、『現実味』を自分は言う。

『現実味』となる要素は、自分や相手の身の回りのことでいいのだ。

些細な言動が招く大きな出来事ほど、恐怖は大きい。

『そんなことで!?』となるものほど、『落差』は大きい。


そして、些細であることをストーリーに取り込んだ時、初めて読者は余韻として現実でもそれを意識してしまうようになることがある。


余韻とは、印象的な出来事を意識したりすることや、記憶や心に残ってしまいそれについて思考させたり等を指す


ホラー小説の「面白さ」は、余韻にまで達するものではないだろうか。

印象に残らないものはそこまで「面白くない」ということだ。

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