第5話 ずっと眠ろう

目が覚めた。昼までのつもりが夜まで寝ていたらしい。もう日付が変わる。

明日がくるのがとにかく怖い。

明日は学校に行かなきゃ。

学校に行ったらいじめられる。

でも、学校に行かないと怒鳴られる。


もう嫌だ。

そう思った時、ふと棚に姉が買った外国の睡眠薬があったのを思い出した。

そこからは簡単だった。

家族が寝静まってから棚に薬を取りに行った。

薬は予想以上に沢山あった。


もう疲れたから、

来世に期待したいから、

存在なんてしない方がいいから、


「ずっと…ずっと眠ろう。」


そして、薬を一気に飲み干した。

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眠れよ眠れ 士田 蚕 @ningentteiina

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