第30話 空

雨上がりの空がこんなにも、綺麗だなんて

風が私の思いを手の届かない場所へ

生まれてきて、良かったのかな?

この問いにずっと悩んでいたことが馬鹿みたいに思えてくる

大好きな匂いと、大好きな空の色、生き物が輝く世界に生まれてきたことに意味なんかない


みんな、みんな綺麗

縛りつけていたのは自分の心

変われる、きっと大丈夫だと鼓舞するのも心

心が私を空のように自由にする


忘れちゃダメだね

でも、忘れた時は思い出そう

そしてまた、歩き出せばいいのだから


悲しくて動けなくなってしまったって、失敗したって、怒ったって、笑ったって、嬉しくたって


幸せなんだ


風に乗ってどこまでも

行けますように

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