第127話 ドラゴン(アルベルティナ視点)

 私はアルベルティナ。フェン公国の騎士団の、顧問魔術師をしているわ。我がフェン公国は、隣国である軍事国家トランチネルに常に狙われている上、ドラゴンが繁殖しやすい岩山、ドラゴンの岩場だの住み家だの言われている危険な土地を有している。

 だから、騎士団にも魔法やブレスを防ぐ魔法防衛チームが組まれているわ。防衛チームと、回復魔法を使う衛生兵に魔法指導をしたりするのが、顧問魔術師の仕事。


 数日前、岩場のドラゴン達がいつになく落ち着きがないと、監視している兵から報告が入った。哨戒を増やし、近くの町に騎士団と魔法部隊を待機させ、万が一に備えたの。

 原因は、トランチネルが召喚した存在でしょう。凶悪な悪魔らしいわ。潜伏していた斥候が、町が襲撃されたと命からがら逃げてきた。悪魔とドラゴン、両方に警戒しないとならないなんて……。とんでもない事をしてくれたものよ。


 そして昨日、ついに緊急通報が入った。ドラゴンが集団で山を降り始めた、と。しかもかなり興奮した様子とか。町に入れるわけにはいかない、すぐに厳戒態勢が敷かれた。防衛戦は現在も続いている。

 私は空中から動向を確認し、山をすぐに降りずにチェンカスラーへと向かった個体を発見。飛行速度は早い方だから、知らせに飛んだの。


 責められる覚悟もしていたけど、まさか自称レナントの魔法アイテム職人のイリヤがいて、全部中級なら良かったなんて言うとは!彼女、広域攻撃魔法を二種類も使ったし、単なる職人ではないはず。アイテムボックスも保有していたし、何らかの形で国に仕える人物の可能性が高い。

 味方だと頼もしいわね。

 とはいえこんな状況で立場の解らない相手だし、トランチネルに高位の悪魔が召喚された事は、悪いけれど伏せておきましょう。知らせるならチェンカスラー王国へと正式に使者を立てるべきだし、そもそも私が判断していい事ではない。


 ただ現在、哨戒の為に一緒に行動している男、エクヴァル。前回剣を向けられた経緯もあって、ほんっとうに怖い。気難しい上官と行動しているみたい…。なんでワイバーンに乗ってるの!?


 イリヤとベリアルとセビリノは、竜が向かって来るという高くなった茶色い岩山へ、躊躇せずに向かった。植物もほとんどなくて、ごつごつした岩肌がむき出しになっている。そこに距離を空けてバラバラに歩いている、中級の竜二体と、下級二体。


「セビリノ!!一気にいきましょう!」

「はっ、お任せ下さい!」

 あのベリアルというのは、契約した悪魔といったところかしら。前回はいなかった紺のローブを着た魔導師の男が、まずは魔法を使うみたいね。


「地の底を渡る火の川よ、炎の雫を分け与えたまえ。早瀬の如く来たれ、瀑布よりも激しくあれ!老木のように太く厚く、竜を模して立ち上がれ。とぐろを巻いて尾を振り、存在を示せ。千年の命、ここに与えん!吠えよ、狂おしく唸れ!鞭の如くしなり、白荼赤火はくとせきかせし全てを呑みこみ、炎と一体とせよ!オリフラム・ファクティス・ドラゴン!!」


 男が詠唱を開始すると、火があたかも木が唐突に生えたように高くそびえ立ち、蛇にも似た尾を持つ龍のような形を作り上げた。今にも咆哮をあげそうな勢いだ。

 かなりしっかりした視覚化がされているし、魔力の量も多い。魔法理論を修めた魔導師だろう。

 でも何故、こんな魔法を?派手だし攻撃力は強いけど、ただでさえ魔力の消費が大きいし、動かすとなると更に魔力が必要になる。こけおどしみたいになってしまうのよね。

 防衛ラインにはなるけど、短時間しか使えないでしょう。


「ほう、なかなかやるではないか。竜に魔術で編んだ龍を、ぶつけるつもりかね?」

「いえ、追加詠唱がありますので」

 追加詠唱?協力しないと思ったら、何か奥の手があるというの!?イリヤはセビリノという魔導師が作り上げた龍に更に魔力を注ぎ込み、追加詠唱を唱えた。


「息吹きよ、赤く輝け。眼前有りしは供物なり、焼き尽くし天へと捧げよ!」


 なんなの、この追加詠唱の効果!竜のブレスのように炎が出て、まるで本物のドラゴン!中級ドラゴンにもかなりのダメージを与えられるだろう。もちろん一緒にいる下級のドラゴンなんて、一溜りもないわ!

 イリヤがブレス担当、セビリノという男が首を動かして位置を決めているのね。


 かなり高位の魔導師で、連携も完璧。チェンカスラーにこんな突出した使い手がいるなんて、聞いてないわよ!広域攻撃魔法でも範囲の外に出てしまう様に広がったドラゴンを、魔法で作った龍のブレスで一網打尽とか、発想からしてとんでもない。

 実際に目の前で繰り広げられているけど、これを国で報告したら、ブッ飛んでるって笑われるだけよ……!


 これで全部倒してしまったかと思ったけれど、空からもう一体、蛇タイプの中級ドラゴンが襲ってきた。火の龍はザァッと砂が流れるように消えてしまった。

 どうするの!?

 思わず隣をワイバーンに乗って飛ぶエクヴァルを振り向いたけど、彼は強い瞳で静観している。


「我の獲物であるな!」

 それまで眺めていた悪魔ベリアルが前に出て、手にした赤黒い剣を振り上げた。

 炎を龍の顔にぶつけて意識を反らし、思いきり良く斬りかかる。中級の龍が簡単に切り裂かれて、悲鳴が響く。更に炎と剣での攻撃の手を緩めず、一人で片をつけるつもりのようだ。


「やはり、こちらは問題ない」

 うっすらと笑うこの男は、心配で見ていたのではなく、あくまで戦い方を確認したみたいね。味方なのに……。嫌なタイプ。

 そのまま周囲を確認し、イリヤ達と接触せずに町へ向かうドラゴンを発見。他にもいないか、軽く辺りを見回して町へ戻った。中級と下級の二体がいたけど、私達二人ではお互いの手の内も知らないし、無理は禁物。


「中級と下級のドラゴンが来るわ!警戒して!」

 私はチェンカスラーの魔導師、エーディットの横に降りた。彼女は緊張した面持ちで頷く。

「アルベルティナ、こちらは任せた。私は先に下級を討つ」

 エクヴァルはそう言うと、ワイバーンを駆って西側に居た下級ドラゴンへ向かった。二体は別に移動していて、中級の方が早く町に到達する距離だ。

 下級は一人で倒せる腕って事ね。Bランク冒険者でもそのくらいの腕の者はいるけれど、あんなに軽く言うなんて、Aランク以上の実力でしょうね。


「さて、ブレスの防御は誰が?」

 とにかくすぐに作戦を決める。

「それは私に任せてもらおう」

 シェミハザという男が前に出た。彼は人間ではない存在でしょう。アンニカを守ると言ったし、彼女が契約者ね。

 彼女は後ろで不安そうにしている。普通の職人の反応ね!なんだか安心する……。


「ドラゴンの属性は?」

「ストームドラゴンよ。火か土で攻撃したい所ね。」

 属性を訪ねてきたエーディットが、力強く両手を握って胸の前に出した。

「なら私が、火の魔法で攻撃するわ!火属性が得意なの!」

「……火の竜とか、作らないわよね……?」

「やらないわよ、あんな魔法!!魔力ばっかり使うじゃない!」

 良かった、本当に良かった。あんな連中に関わっていたら、感覚がおかしくなりそう!常識が侵蝕されるわ!これが普通!!


 間もなくやって来たドラゴンの最初のブレスを、シェミハザが難なく防ぐ。これなら上級ドラゴンでも全然問題はないでしょう。さすがだわ。

 何故かしら、フェン公国での防衛戦より楽…。ドラゴンの数が少ないとはいえ、こちらは軍の出動もないのに。イリヤ達がおかしすぎる。

 突進してくるストームドラゴンに、エーディットが炎の玉の魔法を浴びせる。


「火よ膨れ上がれ、丸く丸く、日輪の如く!球体となりて跳ねて進め、ファイアーボール!」


 ファイアーボールは初級の魔法だけど、魔力消費が少なく攻撃力が高いので、重宝する。ただし当たらなければ意味がない。本当に火のボールを飛ばすだけの魔法だけど、詠唱が早く済むし牽制にはちょうどいい。

 ドラゴンの顏にそれが当たって怯んでいるすきに、次の詠唱を開始している。


「燃え盛るほむらは盤上に踊る。鉄さえ流れる川とする。栄えるは火、沈むは人の罪なり」


 パンと両手を体の前で合わせ、大きな音を響かせる。魔力に熱が伝播していくのが解る。


「滅びの熱、太陽の柱となりて存在を指し示せ!ラヴァ・フレア!」


「グガァァァァ!!!」

 しっかりとストームドラゴンに当たり、竜は暴れてその場から逃げようとする。 さすがに中級のドラゴン、まだとどめにはならないわ。

 でもこれならばすぐに……

 そう思った時だった。ゾクリ、と嫌な予感が背筋を駆けあがった。

 何かいる、危険が迫っている。そんな気がして振り返る。遠くに小さく見える姿。アレは……ドラゴン!


 ワイバーンに乗ったエクヴァルが、素早くこちらに来て旋回する。

「上級のドラゴンが向かっている!こちらは早く済ませて、警戒に入れ!」

 中級の相手どころではないわね!

 ラヴァ・フレアの熱が弱まったのを見て、私はドラゴンに向かった。

「攻撃力増強って、かけられる!?」

「あ、あたしが!」

 私が大声で問いかけると、先ほどまで震えていたアンニカが、精一杯力を込めて答えた。


「旗を天に掲げ土埃りをあげよ、大地を踏み鳴らせ。我は歌わん、千の倍、万の倍、如何なる軍勢にもひるまぬ勇敢なる戦士を讃える歌を!エグザルタシオン!」


 効果はまあまあ。私の剣にはもともと攻撃力増強と水属性の魔法強化がかけてあるので、これでいける!!

 ストームドラゴンに向かって突っ込み、首を斬りつける。切り口は魔法によって凍り、血まで流れずに凍り付く。水属性を強くしておけば、返り血をあまり浴びないで済むのがいいわ。


 傷を負って倒れるドラゴンの脇腹に剣を突き刺し、魔力を流し込んで凍らせる。バキバキと音がするので、これでもう倒せたと思う。

「上級ドラゴンの属性は!?」

「見た事がないドラゴンで、火のブレスを吐いていた。しかし、火竜に見えないんだ」

「でも火のブレスでしょ?なら属性は火なんじゃ?」

 慎重に情報を伝えるエクヴァルに、エーディットが答える。

 通常ドラゴンは、自身の属性と同じ属性のブレスを吐くから。ただ、私も彼の言葉は気になる。留意しましょう。


「防御は引き受けた。ブレスの二発目がきたら、アルベルティナ、君に任せる。どの程度で倒せるか解らないが、交互にして欲しい」

「了解したわ!今のうちにマナポーションで補給しておきましょう、最初の攻撃は私がするわ。エーディットも、頼むわね」

 シェミハザに頷きながら、エーディットを見た。彼女は中級のドラゴンすら初めて遭遇したようね。今度は上級、さすがに恐れを感じている。


 ドラゴンは威嚇するように咆哮を上げながら、どんどんとこちらに近づいて来た。茶色い体の鱗の隙間から、赤い熱が漏れている。チカチカと光る火の粉のような軌跡を残すので、やはり火属性?

 冒険者や町の兵もやって来たけれど、あまり頼りになりそうにない。

 エクヴァルが集まった面々を見回し、ワイバーンに乗ったまま号令を出す。

「ブレスは防御できるから心配はいらない。弓兵、前へ。合図をしたら一斉に首から顎を狙え。魔法使いは水属性もしくは風属性の攻撃と、補助に当たるように。今回剣士の出番はないだろうが、魔法使いの前へ出て防守せよ!」

 ワイバーンに騎乗する自体が珍しいので不思議そうな表情で皆が眺めた。それでもすぐに気を引き締めて、言葉少なに頷いている。


 上級ドラゴンは、国が動くレベルの魔物。一つの町で防衛しろというのは、かなり厳しい話。伝令はもう飛んでいると思うけど、とても間に合わないでしょう。

 近づくなり放たれた強烈な火のブレスを、シェミハザは先程よりも広く展開した防御壁で完全に防いだ。皆が感心して、壁の向こうを流れる炎を漠然と見送る。


「原初の闇よりはぐくまれし冷たき刃よ。闇の中の蒼、氷雪の虚空に連なる凍てつきしもの。煌めいて落ちよ、流星の如く!スタラクティット・ド・グラス!」


 私は水属性の攻撃魔法を唱えた。巨大な氷柱を落とすこの魔法は、攻撃力があるし火属性には多大なダメージを与えられる。

「ギゴアアアアアァァ!」

 四本の柱がドラゴンを突き刺すと怒号にも似た叫び声を上げるけど、思ったよりも深く刺さらない。かなり皮膚の硬いドラゴンね!さすがに上級だわ。


「吐息よ固まり、氷凝ひごりとなれ!装填そうてんせよ、我に引き金を与えたまえ。幾多なる堅氷のつぶてを豪雨の如く打ち付けろ。弾幕を張れ!グラス・ロン!」

 

 続けてエーディットが水属性の中級の魔法を唱えた。火属性が得意でこの威力なら、十分だわ。

「弓兵、構え!……撃て!」

 エクヴァルの合図で、一斉にドラゴンの顏をめがけて矢が飛ぶ。これはブレスを防ぐ為に有効な手段。彼も中級以上のドラゴンと、戦った事があるわね。

 間髪を入れずに魔法使いが、水や風の攻撃魔法を唱えた。

 ドラゴンはこちらに近づけず、じれているようにも感じる。これは危険な兆候。攻撃が途切れる前に、強い魔法を唱えないと。


「吹雪の軍勢よ、枯野を吹き荒ぶ“死”なる使者よ、訪れよ。我が前に跪き、その威を示せ」

 冷気がどこからともなく混じってきて、魔法の効果を感じさせる。詠唱を続ける為に、所定の動作をする。広げていた手を結んで両掌を自分に向けた。


「凍れ、凍れ!血の一滴たりとも温む事なかれ。もはやレギオンの軍靴を阻むものはなし。進軍せよ!グロス・トゥルビヨン・ドゥ・ネージュ」


 広範囲攻撃魔法。これである程度ダメージを与えられるし、動きも鈍るはず。私は竜の悲鳴を聞きながら、ハイマナポーションを飲んだ。まだ攻防が続くことは確かだ。

 その間もエクヴァルの指示で矢を放ち、集まった魔法使いとアンニカも一緒に、初級の攻撃魔法を唱えていた。

 しかし二回目のドラゴンのブレスが来る。おかしいわ、火属性の竜ならかなりのダメージがあるはずなのに、もう攻撃を仕掛けるの!?

 でもそんな事は言っていられない!今度は私が防ぐ番ね!


「襲い来る砂塵の熱より、連れ去る氷河の冷たきより、あらゆる災禍より、我らを守り給え。大気よ、柔らかき膜、不可視の壁を与えたまえ。スーフル・ディフェンス!」


 見えない壁が弧を描くように展開され、炎を防ぐ。しかしこのドラゴンは、ブレスを吐きながら少しずつ近づいて来ていた。

 この防御は、物理は一切防げない!


「壁よ包み込むものとなれ、丸く丸く…柔らかき檻、怨敵を捕らえたまえ」


 聞き慣れない詠唱が、どこからともなく耳に届く。女性の声。

 すると私の防御が形を変え、ゆっくりとドラゴンを包むように、丸くなっていく。反らすだけの魔法なんだからそこまでの強度はなかったと思うし、どうして私の魔法に干渉できているの!?


 自らの炎に包まれたドラゴンが呻く。

 不意に私の隣に、セビリノと言う、紺のローブの魔導師がスウッと降りてきた。

「ガーシェンディエーサ、別名メテオドラゴン。闇属性で火のブレスを吐く、危険なドラゴンだ」

 聞いたことがないドラゴンね。どこで知るのよ、そんな情報!

 イリヤのあの詠唱と効果といい、本当に何者なの、彼らは!?


 薄い防御の膜の近くを、あのベリアルという悪魔が通り過ぎた。何か言っているようだけど、聞こえない。膜が消えると当時に両手を高く掲げ、笑いながらドラゴンを見下ろす。

「さあ、我が贄となるが良い!!楽しい狩りであったわ!」

 かなり危険な悪魔ね!どうやって契約したのかしら。


 地面にはいつの間にか火種が置かれていて、そこを朱色の線が走りながら燃え上がって行く。キレイにガーシェンディエーサを囲み、その範囲内に一気に血よりも濃い赤い火が地面から噴き出して、たちまちドラゴンは炎に呑みこまれた。

 断末魔とも思える、甲高い絶叫が響く。かなり攻撃力のある魔法だ。弱った状態とは言え、闇属性のドラゴンにいとも簡単に致命傷を与える。

 今まで見た中でも、一番危険かも知れない。それでいて周囲に熱が漏れない。


 彼女達が来て、あっという間に上級ドラゴンが倒せた。なるほど、ベリアルのこの魔法の為に、ドラゴンを包んで動けなくしたのね。私の魔法を使って…。

 恐ろしい女性だわ。やはり、絶対に敵にすべきじゃない。

 

 これで全て終わりだと思うけど、私はしばらく辺りを警戒するから、念の為にまだここで待機してもらうよう告げた。今度は一人で飛び立つ。

 エクヴァルが一緒だと嫌だから!


「師匠の魔法は相変わらず豪胆でございますね。お供させて頂き、至福の境地です!」

「あ、でもこれじゃあ鉱山見学、中止よね。ミスリル欲しかったなあ」

 そういえば、この男の魔導師。イリヤの弟子なのね。貴族の魔導師かと思ったんだけど。鉱山見学に来て、この事態に巻き込まれたの…?すごい確率だわ。

「いやあの、ドラゴン退治の方が報酬がたくさん出ますよ。ミスリルは勿論、あとは町長と相談してお渡ししますから」

 兵達と一緒に戻って来ていた監督が、当たり前の説明をしている。彼女の頭の中を解析したいわ。


 遠ざかるにつれ、徐々に皆の声は聞こえなくなっていく。

 私が戻った時には、イリヤ達一行は去っていた。危険はないと判断したんでしょう。

 まだこれから、チェンカスラーの王宮魔導師であるエーディットと、鉱山の監督や町長、冒険者ギルド長に状況の説明をしなきゃ。まさか国の防衛戦より、あっさり済むとはね……。このあとフェン公国からも、念のために応援の魔導師が来るのよね。

 被害があるよりも無駄足で良かった、とでも言いますか!

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