第26話
「我想吃人类被切成碎片并活着(人の活き造りが食いたい)」
得意先から特異な問い合わせが来た。
「男人还是女人?(男ですか?女ですか?)」
「如果可能的话,我想吃和比较(出来れば、食べ比べがしたかったんだがな)」
「它是一种天然产物,所以现在不是合适的时间。抱歉(天然物ですから時期が悪くてですね。申し訳ございません)」
「如果它、我想要年轻女人(であれば、若い女がいいなあ)」
「我不能保证,但是一旦得到他们,我会尽快与您联系(流石に保証はできませんが、手に入り次第連絡いたします)」
「好!」
どちらともなく電話を切ると同時に私は頭を抱え込む。
「人魚伝説かよ・・・・・・」
人の活け造り?
冗談じゃない。そんなもん寄越せるか。
だが。
横目で「作業場」を見る。
「・・・・・・」
困ったことに何故かこういう時に限って要求されたものが手に入るのである。
「参ったなあ・・・・・・」
頭をかきながら私は作業場に歩く。
「君は宗主国に返還されることになった」
「宗主国?我が国は日帝の属国じゃない!」
「ここでいう宗主国はそっちじゃないよ」
「なに?」
訝しげな顔の、目の前の「人魚ちゃん」と私は会話する。多分彼女は「売れる」だろう。それも爆速で。
「私の身柄を?中国政府が?」
「まあ、そんなところ、かな?」
頭の中で話の流れを考えているようだが、やはり分からなくなったらしい。そりゃそうだ。いきなり本国をすっ飛ばして「中国」が出てきたのだ。それも、まだこの工作の背景に北朝鮮が噛んでいることは中国政府は認知してないはずなのに。
「我が祖国は・・・・・・」
「音沙汰なし、だね」
「・・・・・・」
見捨てられた、という単語が頭を掠めたのか彼女はどこか遠い目をする。その実、見捨てられたもなにもそもそも行方不明になったという事実すらまだ彼女の雇い主は認識できていない。
「まあ、寝てて寝てて」
やはり訝しげな彼女にアイマスクをかける。
「ちょっと待っててね」
私はてくてくと電話機に向かう。
「关于之前的事情・・・・・・(先程の件なんですが)」
そして、予想通り人魚ちゃんは爆速で売れ、例によって例の如く取引地点が指定された。
「さ、行こうか」
「・・・・・・随分妙な方法で引き渡すんだな?」
人魚ちゃんは中国語は分からないらしい。本当に半島のスパイなんだろうか。まあ、今となってはどうでもいいけど。
社用車に搭載すると、私はそのまま車を転がし始める。
「なんか痒いんだけど、お前コレ裸に毛布だけ載っけてない?」
「なんか問題ある?」
「いや、問題の有無というか・・・・・・」
他愛もない会話を繰り広げつつ、目的地に向かう。
相変わらず夜の闇の中ではいるんだかいないんだか分からない呉の遣いをちょっと通り過ぎて車を停める。
「现在还早(早いな)」
「准时(時間通りですよ)」
からから、と人魚ちゃんを運ぶ。
そっち持って、と遣いに指示を飛ばして、呉特製の改造した手術台に縛る。やはり裸身であることに人魚ちゃんは改めて気付く。
「是朝鲜的「美人鱼」(北朝鮮産の「人魚」です)」
「你能听到声音吗?(声は聞けるのかな?)」
「可能是「洛雷莱」导致人们毁灭而不是美人鱼(人魚よりも、人を破滅に導くローレライかも知れませんが)」
私は彼女に向き直る。
「さて、人魚ちゃん、ここでお別れだね」
「언젠가 다시 나타날 게(いつかお前らの前に再び現れてやる)」
呉「我听不懂你在说什么。但这是我最喜欢的阶梯。继续多长时间?(何言ってるか分からんが、威勢がいいのは好みだ。いつまで続くかな?)」
「私の心身は共に共和国のものだ!いくら中国政府が相手だろうと、屈しない!」
濃厚な死の空気の漂うこの状況で、これが中国政府に対するけじめ程度だとはいくら何でももう考えてはいまい、と思っていた私は違和感に気付く。この期に及んでなんだか勘違いしてないか?
3人が3人とも、考えがどうもちぐはぐだが、呉はそんなことは特に気にもせず指示を飛ばす。
「生食很好,但我也担心烤肉。嘿(生もいいけど、火を通した方も気になるな。おい)」
ごん、と音を立てて七輪が傍に置かれ、遣いが火を焚き始める。
「我可以用这个来享受生肉片和烤肉(これなら刺身も両方楽しめる)」
大方、辱めを受けるものとばかり思っていただろう人魚ちゃんは、ここに至ってようやくどうも様子が違うことに気付いたらしい。
「もう喋るような情報は持ってない!全部吐いた!」
「そんなの知ってるよ。でなけりゃ私の出番じゃない」
「・・・・・・どういう、意味・・・・・・?」
初めて恐怖の色を表した。得体の知れないものへの恐怖が半分。予想しつつも、違うと信じたい出来事に対する恐怖が半分。その内半分の方の恐怖の対象は私も恐怖心以外のものを感じている。
「残念だけど人魚ちゃん。君は祖国の地を踏むことはない。ここで大地に還ることになるんだ」
そして人魚ちゃんに関して言えば、残念ながら全て当たっている。
「我等不及了。请快点(待ち切れないな。早くしてくれ)」
「请留给我。你喜欢哪个部分?(お任せあれ。どこがいいですか?)」
「先从大腿肉(最初はモモ肉かな)」
すっ、とメスを握る。
人魚ちゃんの顔に明確な恐怖が浮かぶ。
「首先请享用生肉片(まずは刺身からご堪能いただきましょう)」
「待て、やめろ!」
血管を傷付けないように、薄切りにする。
拘束しているとはいえ、拘束具にだって多少の遊びはある。暴れている相手にメスを入れるというのは、中々難易度が高い。
メスが体内に入った瞬間。文字起こししようとしたら、どんな文字になるんだろう、というような悲鳴を人魚ちゃんが上げる。いくらなんでも麻酔なしは痛いよね。用意してないけど。
「你要哪一个?(どれがいいですか?)」
「是酱油吗?(醤油かな?)」
「你为什么不试试呢?
(試しにそのままいただいてみては?)」
「让我们这样做(そうしよう)」
生きたまま食われる。どんな恐怖なんだろう。今回の私は捕食者側に立っているのでそれはわからない。まあ、知るつもりもないが。
「好!(旨いな!)」
「你喜欢它吗?(お気に召しましたか?)」
「我觉得把右腿的大腿肉烤好吃(右のモモ肉は焼いてもいいなあ)」
早々に顔色を青くして、遣いが退場した。彼はボディーガードを兼ねている存在なのだろうが、これは私が信頼されているとみていいのか。それとも、暗殺が出来るようなタマじゃないと値踏みされているのか。
「稍后我会得到胸肉。「生肝」可以切碎吗?(ムネ肉は後でいただこう。それより「生レバー」はできるか?)」
「这将需要一些时间。先吃肚皮怎么样?(少しかかりますね。先に腹肉はいかがですか?)」
「生肉片(刺身だな)」
メスが自分の腹部に志向したのが分かったのか、人魚ちゃんの抵抗が激しくなる。
開腹はモモよりも難易度が遥かに高い。まあ、モモもザックリとやっちゃうと大動脈が損傷する可能性があるし、そうなったら多分5分もかからずに死ぬんだけど。
あまり余分な脂肪のない、薄い皮膚に横に切れ込みを入れていく。
「暴れたら余計に痛いよ?」
事実、腹部に握られた刃物を刺された状態で暴れたら単純に握られた刃物を起点にした縦横無尽の切り傷が出来る。
腹部も腹部で、これもまたうっかり深めに切り込むと、ノーガードの臓器を損傷する。臓器の損傷は割と即死級の失血をしかねない。やっぱり麻酔はあった方がよかったかも。
何とか切り終わると、脈打つ臓腑が本人の顔色とは裏腹に健康的な色を浮かべている。
「你可以选择(選り取り見取りですよ)」
「肝連看起来也很好吃。让我们在炭火上烧烤(ハラミも旨そうだな。炭焼きにしよう)」
「我觉得以后做比较好(そこも後の方がよろしいかと)」
「这是一顿套餐。肠?(コース料理、と言うわけだな。腸は?)」
「经过处理,随时可以切开(処理済みですのでいつでも切り分けられます)」
「好!」
汚い話だが、人魚ちゃんの腸内は意識を失っている間に勝手に洗浄させてもらった。どうせこうなることは分かっていたからだ。けどまあ、大腸は後の方がいいかも。
「日帝が・・・・・・中共に協力・・・・・・?どうして・・・・・・」
弱々しく人魚ちゃんが譫言のように喋る。
「さっきから思ってたんだけどさ。人魚がイデオロギーなんか口にしちゃダメだよ」
私は釘を刺す。それはそうと人魚ちゃんの言語感覚ってどうなってるのかな。日本語が第一言語みたいに会話できてるけど。
「看来海鲜的内脏对健康有好处。(魚介類のワタは身体にいいそうですね)」
自分の身体が内側から減っていっている感覚があるのか、人魚ちゃんの顔色が徐々に白くなっていく。
触ると若干体温が低くなっている感じがする。
「やっぱ開腹すると体温って下がるよねえ」
「什么?(なんだ?)」
「啊、嗯,当血液减少时,体温会下降(ああ、いや、血が無くなると体温って下がっていくよなあ、と)」
はあはあと荒かった呼吸が落ち着いたものになり始めている。
「죽이세요・・・・・・죽여주세요・・・・・・(殺して・・・・・・殺してください・・・・・・)」
よっ、と私はあらかじめ用意するよう頼んでおいた衣装掛けを傍に置く。
「まだ死なれると困るんだよ」
冷たくなり始めた人魚ちゃんの左肘に針を刺す。そのままフック部に血液パックをかけ、輸血を開始する。通常の手術ならモニターがあるのだが、今回は言うなれば極力時間をかける生体解剖。相手には最終的に死んでもらうことになるので、各種モニターは使わない。世間一般の外科医みたいな、生かすための生命維持ということを全く考えずに、殺すための生命維持をしながら生きた人間相手に執刀するのはなんだか斬新かも知れない。
にしても、輸血パックまで用意できる、というのはどういうことなんだろう。こんなことならやっぱり麻酔も頼めばよかった。暴れてる検体にメス入れるの、想像の10倍くらい難しかったし。
「金枪鱼眼中的好食材似乎不少(マグロの目ってなんかいい成分が沢山あるらしいな)」
血圧が復活した人魚ちゃんは恐怖に歪んでとっくの昔に固着したかのような表情になっている。
「面颊肉也是少见的部位(頰肉も希少部位ですよ)」
「舌头怎么样?(タンは?)」
「也推荐卵巢(卵巣もお勧めです)」
「因为它不能吃河豚鱼的卵巢(フグなら卵巣は食えないからな)」
「心还在吗(ハツは最後ですか)」
「然后生肝脏是倒数第二(となると生レバーは最後から二番目だな)」
「请随意(どうぞご随意に)」
・・・・・・。
結論から言うと、顧客は大満足。
「余すところなく」堪能してもらえ、私は私で未だかつてない規模の謝礼を受け取った。
「そんなことがつい先日あったんだよ」
私は目の前の男に語る。
「なんの話だよ?」
おそらく、もう運命を悟り始めているのだろう。確か、福山とか言ったか。彼が何をしたかは分からないし、知らない方がきっと長生きできる。
「さて、君には買い手が付くかな?」
「待てよ、何をする気だよ・・・・・・?」
私は電話機に向かう。
「你还对人类被切成碎片并活着感兴趣吗?(人の活け造りにご興味はまだお持ちで?)」
「一个男人?(男か?)」
「当然(ええ)」
「之前说过想吃,比较(前言ってたろ、食べ比べがしたいって)」
「嗯(はい)」
「我能够得到它、今天(手に入ったんだよ、今日)」
電話越しに、悪趣味な男の、粘性を帯びた笑みが透けて見えた。
「是女人、吧(女性が、ですか)」
くっくっ、とくぐもった笑い声が聞こえた。正直、付き合いは短いから何とも言えないが、こんな声は初めて聞いた。
「你来了就知道了(来てみりゃ分かるぜ)」
今一つ要領は得ないが、どうやら売れたらしいことを悟り、購入するなら麻酔薬の用意を依頼しておいた。二言三言交わし、受け渡し地点を指定されたところでーーーと言っても、いつものところだけどーーー向こうから電話が切れた。
「良かったね。君に買い手が付いたよ」
受話器を置くと私は彼に語りかける。
どういう訳か、私の存在は何故か裏の世界であまり知られていない。裏側の世界と私を繋げるきっかけになる人間が限られているからかもしれない。
「ところで体重何キロ?」
「えっ?72キロだけど・・・・・・そんなことよりさ、俺どうなんの?」
この「どうなんの」とは末路がどうなるのか、という意図の質問だろう。彼はもう助からないことは知っているようだし、大方予想も付いているだろうから、せめて死因だけは執行人の口から聞いておきたいという考えからだろう。目の前の執行人がどこまで正直者か、までは考えていないようだけど。
「極力苦しまないようにはしてあげるよ」
麻酔を使うからね、とは勿論伝えない。
そういえば、彼の下半身にはなんだか釘やら何やらが一部貫通していたので応急処置はしたけど、傷物商品であることを先方に伝えていなかった。まあ、許容の内だろう。
慣れた手順で輸送準備を終えると、走り慣れ始めた夜の道を行く。
そして、見慣れた建物の手前で、今回は月明かりがあったので護衛の前の位置にぴたりと停車できた。車外に出ると、護衛は無言で顎でしゃくって運べと指示を出す。そのまま従って、無機質な車輪の回転音を響かせて「調理場」に運ぶ。
「抱歉让你久等了(お待たせしました)」
「我在等待!(待ってたぞ!)」
呉は上機嫌だった。
くっくっ、と笑いながら、近くにあった2つのストレッチャーに歩き寄り、ばっ、と被せてあったシートをめくる。中を見て、思わず反射的に声が漏れそうになる。ある程度予想はしてたが、この男の思考回路は予想の遥か上を行っていた。
寝息を立てて眠る成人女性。きっと今回の福山君と歳の頃は変わらなさそうだ。
問題はその隣だ。歳の頃はどう見ても一桁。ギリギリ幼児期は脱しているようだが・・・・・・。
一体どこから、という疑問を思わず口にしかけてすんでのところで飲み込んだ。そんなもんを探って無事で済むはずはない。
「・・・・・・太奇妙了。你被麻醉了吗?(すごいですね。麻酔はもう?)」
「自然(勿論)」
なるほど、全身麻酔をかけたか。道理で寝ているわけだし、見た感じはあと数時間ちょっとやそっとで起きないだろう。・・・・・・まさか、素人仕事で致死量射ってて昏睡状態だったりしないだろうな。
まあいいか、とその横に福山君を並べる。
「あ?」
うん?
なんだか様子がおかしい。そう思った途端に彼が暴れ出す。
「てめえ!解け!殺してやる!やりやがったな!」
あまりの急変ぶりに呉が珍しく慌てる。
「什么?这是怎么回事?(なんだ?何が起きてる?)」
「嘿、嘿、等一下(ちょ、ちょっと待って下さい)」
私も予想外。なんだろう、この2人と知り合いなのかな。
「どうしたんだい?」
「どうしたもこうしたもあるかよ!何するつもりだ!どうする気だてめえ!」
「2人を知ってるのかい?」
「なにが苦しまないようにだ!ぶっ殺してやる!」
うーん、話が進まない。
「分かったよ、君との関係性を教えてほしいな。対処できないじゃないか」
こんなことなら鎮静剤も用意してもらえばよかった。麻酔だけじゃ足りないとは予想してなかった。
「知り合い同士かい?」
「殺してやる!」
「家族かな?」
「知っててやってんだろ!とぼけんな!」
ああ、なるほど。そりゃこうもなるよね。うん、局所麻酔射とうか。体重72キロだっけ。
「嗯、呉先生。显然、这三个人是家庭成员。(あー、呉さん。どうやらこの3人、家族らしいです)」
「・・・・・・是这样吗(そうか)」
途端、呉の目に獰猛な光が灯る。
昔、こんな感じのB級スプラッタ映画があったなあ、とこの時の私は思い出していた。人食い族に捕らわれた旅行中の父親母親、そしてその子供。
どの順番で食われたかって?
・・・・・・さあてね。まあ、どう言う訳か呉が指定した順番とまるきり一緒だったけど。
「毕竟你是最棒的(やはり君は最高だ)」
「我希望再次见到你(またのご利用を)」
こんなおぞましい「またの機会」なぞあってたまるか。まあ、現にたった今その2度目があった訳だけど、それは抜きにして。心にもない返事を述べ、その場を辞する。
ふと空を見ると、若干白みがかり始めていた。陽が登るのが早い夏場とはいえ、ちょっとこれは身体に堪える。
自業自得という言葉がある。これは、一般的には自分のなした罪業が我が身に振り返ってくるという意味合いに取られている。仏教用語では、我が身のなしたことは善悪問わずいつか「きっかり」返ってくるという意味合いだ。この調子でいくと、私はロクな死に方をしない。
「私の人生、どうなるのかなあ」
私は地獄に堕ちるんだろう。どんな類の地獄に行くかは分からない。人食い佐川、なんて事件がはるか昔にはあったけど、人食いの補助はどんなバチが当たるんだろう。
不穏当な考え事をしながら家に帰ると、我が後輩兼部下兼同居人が不機嫌そうにしているのだった。
「せんぱい」
「・・・・・・ナナちゃん」
私が彼女を呉のところに連れて行かない理由は一つ。
いかに優秀な腕前を持つと説明したところで、呉がナナちゃんを見たら何を言い出すか分かったもんじゃない。
「先に寝ててよかったのに」
私だって可愛い可愛い唯一無二の愛弟子ちゃんをみすみす食わせてやるつもりは一切ないし、なにより彼女を解体するなんて寝覚めの悪いことはしたくない。だが、早かれ遅かれ、全てを言っておかなければなんだか取り返しが付かなくなりそうな予感はする。
「・・・・・・せんぱいは、悪い人を「処理」してる?」
その発言にとっくに無くしたはずの心が痛んだ。
「悪い人」。「依頼人にとって都合の悪い人」も含む。そもそも表立って処理されない死体に良いも悪いもない。本来あってはならないのだから。
回答に窮してると、いつの間にか目前までナナちゃんが迫っていた。
「せんぱい」
「なにかな?」
「隠し事、よくない」
なんだか目を合わせられない。ああ、うん、と返答を考えた末に、取り敢えず今日のところはもう寝ようと提案した。だってもう早朝だし、眠いし、今日は私もナナちゃんも遅番だし。
私が不満げだった彼女に隠し事を打ち明けるのは、この発言からもう少し後のこと。そして、やはり彼女が優秀な右腕になってくれたのも、もう少し後のこと。
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