おっぱいと共に
そこは真っ暗な場所だった。上も下も横も全てが真っ暗だった。
だけど自分の姿だけはハッキリと見る。でも、自分がどこにいるのかわからない。
「あの夢を同じだ」
誠はすぐに気が付く。何時だかに見た夢とまったく同じ場所だということに。
すると遠くに、光るものがあった。それは緑色と金色が入り混じったような色をしている。
誠の身体は無意識のうちにそちらに向かっていた。きっとアレは…‥あれは。
「……ラミアさん」
誠が辿り着いた先にいたのは、全身を真っ黒な拘束具に縛られ、乳房がボンレスハムのように締め付けられているラミアだった。
――封印。封印されているんだ。
ラミアから聞いた影に封印されているという話。それがきっと眼の前のコレなのだろう。
「……ごめんなさい。ラミアさん。僕は……おっぱいを守ることができませんでした。乳仮面を手にすることも、吸乳鬼となったユーリを倒すことも、できませんでした」
だが、その誠の呼びかけにラミアが答えることはなく、ただただ肩を上下させ、呼吸を繰り返しているだけだった。そのラミアの虚ろな眼に、誠の姿が反射しているだけだった。
「やっぱり僕のおっぱいへの愛は重かったみたいです。いや、ラミアさんの言ったように、僕のおっぱいへの愛は偽物だったんです」
誠は首を横に振り、再び「すいません」と呟いた。
「それに、おっぱいを吸うことはおかしなことだったんです」
ポタリ、ポタリ。誠の目から流れ落ちた涙が、ラミアの乳房へと降りかかった。すると、ラミアの乳首がモコモコっと動き、その先から白濁色の液体が流れ落ちた。母乳だった。
――ラミアさんの母乳。ラミアさんのおっぱい。ラミアさんの……。
「おっぱいを……守りたかった」
――ビシャ。
頬に生暖かいものがかかった。それは頬を伝い口元まで流れ込んでゆく。
――甘い。甘いくて美味しい。
「母……乳?」
ビシャ! ビシャ! ブシャ! ラミアの乳首から白濁色の液体が噴き出し、誠の顔に掛かる。何度も、何度も、何度も噴出し、誠の顔を真っ白に染めてゆく。
「吸えと……いう事ですか」
誠は顔に掛かった母乳を手でぬぐい、真っ白な手を眺める。
「ミラアさんは僕に……母乳を吸えということですかっ。とにかく吸えと、そう言いたいんですか?!」
ビシャァァァァ! ブシャァァァァァァ! 誠の言葉に応じるようにして、ラミアの
乳首から母乳が噴き出した。
とにかく母乳を吸え。そう、ラミアが言っているのだと、誠は悟った。
「そうだ……なにを言っているんだ僕は。違う。違う。おっぱいを吸うのはおかしくないっ」
ビシャァァァァ! ブシャァァァァァァ! 誠の言葉を推すようにして、ラミアの母乳が力強くが噴き出す。
「確かに僕のおっぱいへの愛は偽物かもしれない。人に批判されたくらいで揺らぐおっぱい愛なんて、まがい物かもしれない。でもっ!」
誠は上を見上げ、叫んだ。
「おっぱいを吸いたいという気持ち! これだけは! 本当だ! 僕はおっぱいが吸いたいい! 吸いたいんだあああああああああっ!」
ビシャビシャァァァァァァァァァ! ブシャァァァァァ! ラミアの乳首から大量の母乳が天高く舞い上がり、空間を、世界を、真っ白に染めてゆく。
『そうだ。誠。さあ、吸え。私の母乳を』
真っ黒だった空間が光に包まれてゆく。母乳に包まれてゆく。
『さあ、おっぱいを吸え! 誠!』
ブシャアアアアアア! 凄まじい音と共に、誠の視界も真っ白になってゆく。その中で誠はラミアの乳房に手を伸ばした。
「うおおおおおおお! 僕に力を! おっぱいを守るための力を! 」
ガブリ! 誠はラミアの乳房にかぶり付いたその瞬間、世界は真っ白に染め上げられた。
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