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出会いは単純。一年次にたまたま席が隣になっただけ。正直君には驚いたよ。だってここまで他人に興味を示さない人を見たのは初めてだったから。
私はいつも誰かに囲まれて生きてきた。それが望むにしろ望まないにしろ、私は向けられる好意に常に晒されて生きてきた。もちろん、それをないがしろにする気はなかったけど、できるだけそれらに応えようとしていた。
正直、私は人から向けられる好意が好きじゃなかった。人から向けられる好きっていうのは、
「今のあなたが好き」
ということで、
「今のあなた以外は好きじゃない」
と言われてる気がして。
それもあって私は君に
「私のことは好きにならないで」
ってお願いしたの。
もちろんそれだけが君を好きになった理由じゃないよ?
君は知らないかもしれないけど、露骨な人の好意には露骨に嫌な顔をするんだよ。
私はその顔がたまらなく好きだった。
とっても眩しく見えたんだよ。
だって自分にはできない表情だったもの。
それに君はとっても優しい。
いま、「優しくなんかない」
って思ったでしょ?
違う、君はとてつもなく優しい。
君が人の好意を受け取ろうとしない理由って
「他人に関わって得られる喜び」より、
「私が関わる事で傷つくかもしれない」
って恐怖心の方が強かったんでしょ?
だって君は自分から他人に関わることはないけど、他人から関わられたらしぶしぶ応じるでしょう?(まぁ、イヤな顔してるんだけどね…)
君はいつも選択している。
これに関わることで相手が傷つくか、傷つかないか。
君が頼まれ事を断ることは少なかったけれど、時たま断る時は、だいたいその中身が他人との距離を縮める必要がある場合——
まぁ、全部私の予測なんだけどね??
遺書 まめいちご @Mameichigo
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