遺物整理

 さすがにこの状況はまずいと思い、俺はとりあえず彼女の遺物を整理することにした。


 何かすっきりするかもしれない。


 遺物整理は思ったより落ち着いてできた。


 ゆっくりと彼女との思い出がよみがえり、時には悲しくなり時には楽しくなった。



 彼女は本が大好きで、たくさんの本を買っては読んでコレクションのように本棚に並べていた。


 中でも彼女は短編集「帰り道」を大事にしていた。(ひらがな3文字の絶対本名ではないだろうと思わせる人が書いた作品だが、僕が読んだところそこまで面白くもない、なんかどっかで読んだことがあるような話だった)


 その本に中から彼女が書いた手紙が出てきた。遺書というものだろうか。


 その手紙にはこう書いてあった。

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