短詩10本④ 信号機

真下からみる信号機帽子の陰が赤・黄・緑


「私」から抜け出た私 登り坂を側転で登る


電線に絡めとられた積乱雲もくもくと狼煙を上げている


笑顔の裏にある笑顔


誰かを待っている柴犬まばたきだけをしていた


食べすぎて身動きがとれない食べ慣れていないから


空から剥がしたような白が屋根の上に乗っていた


干したバケツかぶり小学生は歩く探検隊の任務は彼方


麦わら帽子に太陽が刺さっている そとはとげとげでなかはぐるぐるのやつだ

僕が太陽を睨みつけると太陽は飛ぶように逃げていった

今度来たらサンドバッグにしてやる


先生の頭の上に乗る僕誰よりも背が高い

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