第四百八十四話 パーティ その一


 よし、パーティでもやれ。最終章っぽく。By作者

 

 雑な選定で、最後にパーティをやる事になった。

 いやなってしまった。

 どうすんだ。

 

「そんな事言われても三月に何のお祝いもねえし」

 

 ひなまつりはもうとっくに終わったし。

 

「はあ……」

 

 結局ホントに最後まであいつに振り回されっぱなしだな。

 

「祝いなら私を祝いなさいよ」

 

 ……。

 

「さーて誰か誕生日の奴いねえかな」

 

 でも確か設定がちゃんとあるのって私達だけなんだよな……。

 

「だから私を

 

 私達の誕生日までまだ六ヶ月あるぞ。

 

「誕生日なんて誰が言ったのよ」

 

 祝う事何もねえだろ。

 

「……ねえ初」

「なんだよ」

「それは失礼じゃない?」

 

 は?

 お前の祝いをしない事の何が失礼じゃねえのか分からん。

 

「むしろ呪いてえ。お前の存在を」

「何ならアンタと心美抹殺しても良かったのよ?」

 

 はっ……。

 

「生かしてやっただけありがたく思いなさい。まあ財布にならないならいる価値ないけどね」

 

 うん……やっぱりどんな事されようと祝いたくねえ。

 私が金持ってなきゃ情けもねえみてえだし。

 

「じゃあ、祝勝パーティで決定ね」

 

 ……。

 

「どうしたの? 早く準備しなさいよ。優香辺りは取り敢えず誘っとくわ」

「姉さん……」

「何よ」

「一度はっきり言わせてくれ。感謝されてえならもう少しその性格を直せ」

 

 お前のせいで苦情が絶えねえんだよ。

 

「いや私への苦情なんてほぼほぼそいつらに見る目ないだけじゃね?」

 

 ……。

 もう良いや。最終章だしもう一度だけ説得してみようとか考えた私が馬鹿だったわ。

 

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