第四百四話 藍田の苦悩 その十三


 それから数十分後。

 

『おい時間だぞ。戻ってこーい』

 

 取り敢えずクラス全員分は回収出来ただろうか。

 私の筋力なら持てなくないけど重い……。

 

「取り敢えず姉さん誰か連れてこい」

 

※※※

 

「はい、というわけで全員集めてくれた浅井さんには、あとで夕食をご馳走します」

 

 やったぜ。

 

「負けちゃった~……」

「負けましたわ……」

 

 取り敢えずステーキだ!

 

「はいはいステーキでも何でも奢るから待ってろ」

 

 こいつの金で食う飯は美味いからな。

 

「それでは帰りのホームルームを始めます」

 

※※※

 

 帰りのホームルーム終了。

 私は藍田と共に、ステーキ店へと歩く。

 

「取り敢えずさ……もう今日一日で懲りたんじゃねえの?」

「うーん……彼女欲しいとは思うけど……」

「おう」

「女と付き合うのも楽じゃないな」

 

 おお! 分かってくれたか。

 

「でもお前といる時は気楽なんだよな」

「そうかい」

「だから初」

「?」

「ステーキ沢山食べさせてあげるからあとでレ

「お前をステーキにするぞ」

 

 結局性欲魔獣じゃねえか。

 

『プルル♪』

 

「あ、俺の携帯。病院から?」

 

 替え玉に用だろうか。

 

「はい」

『藍田君、君替え玉を置いてサボるとはどういうつもりだい』

 

 は?

 

「あ、その、どういう事ですか?」

『さっき君の替え玉に話しかけたら充電してくださいと言われたぞ』

「はあ!?」

『藍田君。取り敢えず……君はクビだ』

 

 ……どんまい。

 

『ピロン♪』

 

 私の携帯だ。

 通話ではなくメールで。

 

『あ、初。あのロボット二体は催眠術中エネルギーをかなり消耗するから残業とか過度な労働はNGよ』

 

 先に言ってくれよ。

 

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