第三百五十四話 先輩とのデート その四
時間は少し遡る。
「江代ちゃん遅いわね~」
「まだ五分しか経ってねえよ」
私の事もちゃんと心配して欲しいものだ。
「あらあら初ちゃんはいつくたばるのかしらっていつも心配してるわよ」
クソアマである。
「初、母さんの心配をしなきゃダメよ」
「いやこんな奴心配する必要ねえだろ」
「私は母さんがいつ私の奴隷になってくれるのだろうって心配してるわ」
こいつもだった。
「あら嬉しいわ。じゃあ淀子ちゃんもくたばれるように、私調味料多めにしとくわ」
「私の身体は毒素の分解が早いから死なないわよ」
そうかこいつ毒効かねえんだった。
ヨドクエ編で某RPGの呪いが効かない主人公の恰好してたけどあってるわ。
「私にそういうのは効かないわよ。ちゃんと素手で戦いなさい」
「あらあらそうなのね」
「まあ母さんに同じ事したら死ぬだろうからやるわ」
同じ事しなくてもその内人殺せるけどな姉さんは。
「ごちそうさん」
……さて、先輩はそろそろ来る筈なんだが……。
ピンポーン♪
『おはようございます。浅井さんいますか?』
声だけでうっとりしちゃう……♡
「母さんこの発情したゴミって捨てる日いつ?」
「そうねこんな猿なんて要らないわ」
テメエら殺されてえのか。
「てかテメエら邪魔すんなよ。したら殺すぞ」
「「返り討ちにするわ」」
シンプルに死ね。
「ついにツッコむのもめんどくなったのね」
「もうこういうネタに飽きが来てんだよ」
『浅井さん?』
「すみません先輩。今行きます!」
※※※
「先輩!」
「おはよ、初ちゃん」
……♡
「どうしたの?」
「ななななんでもないですよ! 早く行きましょ!」
「うん」
あんなクソ共に邪魔される前に。
「先輩って相変わらず童て
「行きましょ先輩!」
「えっ! ちょちょちょ!」
こんな悪魔の城から、私を連れ去ってくれるよね?
私の王子様♡
「気持ち悪いわね母さん」
「そうね」
「浅井さん、今日は積極的だね」
「今日も、の間違いですよ」
逃げろ逃げろお♡
※※※
「母さん」
「なーに淀子ちゃん」
「たまには私と協力してみない?」
「何を?」
「何をって……分かりきった事言わないでよ……」
「?」
「あの貧乳のデート妨害して、先輩に悪い印象与えまくるんだよ……」
「良い考えね」
「でしょ?」
「くくくく……」「あははは……」
「「はははははははははははははははッ!!」」
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