第三百五十話 王様ゲーム その三


『王様だーれだ!』

 

 四人で引く。

 

『よし!』

 

 王様はモブBである。

 

『じゃあ三番は私の靴舐めて』

『……』

 

 和泉……なのか?

 

『お、和泉先輩。私の靴舐めてくださ

『調子に乗らないで』

 

 包丁が向けられている……。

 

『私初ちゃんの靴以外舐めないから』

 

 私の靴もやめろ気色悪い。

 

『ひ、ひいいいいいいいいいッ!』

 

 ピポパポ……♪

 

「和泉」

『なーに初ちゃん』

「私の命令だ。舐めてあげろ」

『良いよ♡』

 

 ペロペロ♡

 

「なんかすげえ絵面だな」

「ふっ、殺人事件を回避とは流石だな」

「ふん……」

「和泉さん怖い……」

 

 奈々子が怯えてる……。

 

「映像があったら絶対誰かこれ見てするよな」

「そんな異常性癖いるのか……?」

「……知らねえ」

 

「お待たせしました、アーリオオーリ〇です」

 

「てか初先輩に江代先輩も焼肉食べた後なのによく食べられますね」

「私達あんま太らないしな。あと大食いだから」

「羨ましい……」

 

 二次元キャラじゃ当たり前。

 

※※※(長くなりそうなのでカット)

 

 あれから……三時間。

 私達は〇イゼで食事を終え、奈々子にも同行してもらって帰宅し。

 

「終わったみたいだ」

 

 四人とも……なんか死んでる……。

 

「つーか江代」

「なんだ?」

「お前奈々子が払う予定の金っておいてきたのか?」

「……忘れた」

「しまった!」

 

 急いで部屋を出ようとする奈々子。

 

「待て!」

「江代先輩?」

「もうあやつらから逃げられたのだ。もう払ってやる必要はない……。その金は自分の為に使え」

 

 え、なんでだ?

 江代がすげえイケメンに見える。

 

「先輩……ありがとうございます!」

「ふっ、礼は良い。また遊ぼうぞ」

「はい!」 

 

 次の日から江代がいる公園に行きそうだな。

 

「明日は彼氏と会わねば」

「そうか」

 

『あれ、てか金は?』

『先輩奈々子から貰わなかったんすか?』

『忘れてたわ』

『忘れてたね』

『仕方ないわね。私は美咲のようにはいかないわよ』

『どうするんですか?』

『決まってんでしょ? 皆、武器を装備しなさい』

『武器?』

『私達全員で、ここの店の客からカツアゲするのよ』

 

 客逃げて! 超逃げてえええええええええええッ!!

 

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る