第三百二十三話 江代の恋 その四
そしてまた公園へ。
「わーいわーい!」
「ふっ、吾は負けん」
無邪気に(?)子供と遊ぶ江代を、少年は微笑ましそうに見ている。
「あの子は江代がショタコンだという事を知ってるんだろうか」
「心配だね」
お前の性癖も人の事言えないぞ?
「む~……」
※※※
「……」
「……」
二人は何かを話しているようだ。
「あの二人お似合いだね」
「ああ……珍しいよな」
浅井三姉妹で初めてじゃねえか? ここまでお似合いのカップルって。
邪魔したりする余地がねえ。
「良いな~」
「ああ……」
私も先輩とあんな風にイチャイチャしたい!
「私でよ
「しつこい」
「……」
今回ばかりは、応援してやるか。
「良いの?」
「ああ。一応私、あいつの姉さんだし」
私が三姉妹の次女だという設定すら忘れてる奴いる?
はい。By作者
「わざとなら挽くぞ」
やめて。By作者
※※※
そのまま夕方になり、江代はその子と別れた。
江代は満足げに、その子はどこか寂しそうに去っていく。
「後の対応は対照的だけど、それだけお互いを想い合えてるってことなんだろうな」
羨ましいこって。
「和泉、帰るぞ」
「あ、待ってよ初ちゃん」
※※※
そのまま自宅へ。
「ふっ、どうだ?」
「普通に良かったと思うぞ? お似合いだな」
「いつもの貴様らしくないな……けなすか無理とか言いそうだが……」
「お前は私を何だと思ってる」
なんか否定しかしない奴みたいな印象になってやがる。
「あれは半分以上姉さんのせいだから気にするな」
「そうか。しかし羨ましかろう?」
「ああ……驚くほどに」
浅井三姉妹史上初だぞ。
「だがまあ……貴様はよく頑張ってくれた。約束は果たそう」
「お……マジか!」
私と先輩の恋を、江代も手伝ってくれるんだな!
「神様仏様江代様! この私、江代様の恋を応援する僕となる事をここに誓います!」
「ふっ、やっと吾の配下となったか貧乳の銃士。なら忠誠の証に高級プリンを買ってきたまえ」
ガスッ!
「ママァァァァァァァッ!」
「調子には乗んな」
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