第二百六十二話 体育祭 その五(スタ子視点)


 私はブースターとアームキャノンを展開し、空を飛んだ。

 

「……流石に空を飛んでいれば襲われる心配は

「ふしゃああああああッ!」

 

 ありましたッ! ダメです!

 

「喰わせろぉ……」

 

 はわわ……。

 

「怯むな! 撃てッ!」

「ハイ!」

 

 私は銃口を向け、二三度発砲する。

 

「肉! 肉! 男の肉!」

 

 更に興奮してるッ!?

 

「先ぱぁい、もっとぉ……もっとしてぇ……」

 

 怖いです!

 

「ああなった貧乳の銃士は危険だ。すぐに息の根を止めろ! どうせ蘇る!」

 

 ううう……人殺しはしたくありませんでしたが……!

 

「チャージショット!」

 

 高出力のレーザーが、初さんの身体を飲み込んでいく。

 

「ぐわあああああああああああああッ!」

 

 すみません……初さん!

 

「ふっ、やったか」

「肉ぅ……まだ……食べるぅ……」

 

 えええええええええええええええっ!

 

「なんと!」

「肉……肉! 喰わせろッ! 先輩ッ!」

「マズい……前以上に進化している!」

 

 ど、どうすれば……ッ!

 

「良いかスタ子。吾に合わせろッ!」

 

 初さんを斬り付けると同時に、江代さんのカットインが目の前に現れる。

 私は引っ張られるように宙を舞い。

 

「エアス〇ッシュ!」

「ショット!」

「ギガス〇ッシュ!」

「エルショット!」

「ギガウィンド!」

「フルチャージ!」

 

「ショット!」「テラウィンドッ!」

 

 初さんは今度こそバラバラに砕け散った。

 

「肉……肉……肉……」

 

 それが淫獣の遺言だ。

 

「は、初ちゃん!」

「和泉さん安心してください! 蘇りますから!」

 

 しまった……和泉さんが初さんに恋愛感情を抱いているというのをすっかり……。

 

「許さない……初ちゃんを殺したスタ子ちゃんを許さない!」

「江代さん!?」

「ラリ〇ーッ!」

 

 木刀の機械から勢いよくガスが放たれる。

 

「許さ……くー……くー」

 

 瞬殺である。

 

「ふっ……ご苦労だった」

 

『SHUFFLE TIME!!』

 

「? 何か出たようだぞこれは……〇3か?」

 

 P音で隠すつもりのようですが……どうやらこの場合隠れて無さそうです。

 

「ふっ……貴様も大分ネタが分かるようになってきたな」

「あ……ありがとうございます」

 

 褒められてるのか分かりません……。

 

「それにしても今回は様々なゲームを混ぜすぎだな。吾がやった事のあるものばかりだ」

「これの元はゲームなんですか?」

「ふっ、そうだ。まずカードを選べ」

 

 二枚あるうちの左側を、私は取る。

 

『ペル〇ナカード バストウォールを引き当てた』

 

「まさか、〇ルソナを引き当てるとはな……」

 

『しかし著作権の関係で使えない。カードは消滅してしまった』

 

「何なんですかこれ」

「期待させて落とすのか」

 

『カードが殺意を放ち……全員に災いが降りかかるようだ!』

 

「災いだとッ!?」

 

『RESULT 72EXP STATUS Lv20 スタ子』

 

※※※

 

 そのまま終了し、現実へ。

 

「災い……一体何が……」

「あ、君達」

 

 先生?

 

「君達制限時間までに辿り着けてないから、あとで追走ね」

 

 ……なんでこーなるんですか?

 

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