第二百二十話 文化祭準備 その三(作者視点)

 

 さあ……議論を再開させよ

 

「先生急に変態が現れました!」

「ゔぇ?」

「そうね。変態が来たわ」

 

 いや……俺テメエらの作者……。

 

「をい待て。殺す気か?」

「ええ。ぐちゃぐちゃにして、文化祭でハンバーグとして提供してもよろしくてよ」

 

 よろしくねえよ!?

 文化祭で人肉を提供するとかどんだけイカれてんだよ!

 

「作者さん、皆をそういう風に設定したのは作者さんだよ」

「和泉ィィィィっ! 裏切るなァァァァッ!!」

 

 こんなの……こんなの絶対おかしいよ!

 

「捕まえろ! 捕まえて解剖するんだ!」

 

 こりゃあマズい。逃げよう。

 

「和泉、ついてこい!」

 

※※※

 

「というか、リアルでは運動神経無い筈なのに何でここまで……」

「一応この世界では作者なんだから、能力値が上がってるのは当たり前だろ?」

 

 まあ違和感とかを感じないわけではないけど。

 

「作者さん」

「なんだよ?」

「こんな風に逃げなくても、普通に作者さんなんだから消し飛ばすとかできないの? 前に初ちゃんにやったみたいに」

「あー、あれな。結構俺世界改変レベルの事やってるけど、乱用禁物なんだよな……」

 

 と言いつつ、俺は白と黒の模様が入った剣を取り出し。

 

「必殺技放って良い?」

「え、うん」

「『運命を変えます』!」

 

 ル〇ナさんごめんなさい。技パクらせていただきました。

 

「きゃああああああああああああッ!」

 

 スマ〇ラの組手感覚で女子高生吹き飛ばす俺最低か……?

 

「うん」

「肯定しないでくれよぉお!」

 

 というかス〇ブラやる時間欲しいよぉ!

 

「私ゲームの話分かんないから共感出来ないな……」

 

 そうでしたねすみません……。

 

「あの変態強すぎるぞ!?」

 

 頑なに変態扱いしてくるなあいつら……。

 

「初ちゃんに酷い事ばかりするからだよ」

 

 仕方ねえだろ? そういう世界なんだから。

 

「まあハロワ行かれたけど……」

 

 てかあいつマジで転職する気じゃねえだろうな?

 ホントにグレて先輩と高跳びした日にはマジで覚えとけ?

 

「そうだね。私が主人公じゃ荷が重いよ……」

 

 まあキミのツッコミは微妙だからなあ。

 

「初ちゃあん……」

 

 しかも想い人不在で病むし……。

 

「作者さん、それはお互い様だよ?」

 

 うん。そうだね。

 

「っていきなり重い話にすな」

「作者さんがそうしたんだよ~?」

 

 そうでした……。

 

「それはそうと逃げよ」

「お、おう!」

 

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