第七十話 浅井初の取り調べな日常 その四


 警察の取り調べ室。

 それは罪人が罪を告白する審判の場。

 そんな場所に、三白眼貧乳の淫乱刑事が、今日も暴走する!

 

※※※

 

「美咲めんどかったなぁ……」

 

 牢屋には入れたが……まだ突っかかってくる。

 動物園の猿並みである。

 

「おい看守、そいつ黙らせておけ」

「貧乳の命令かぁ……」

「おい」

「ひいっ! 分かりました!」

 

 ったくここの看守どもまで扱い同じかよ。

 

「姉さんが来たらやだなあ……」

 

 取り調べにならない。絶対に。

 

※※※

 

「やっほー」

 

 せめて来るとしても最終回にして欲しかったよ畜生。

 

「えーっと殺人ですね。分かった。牢屋入らなくて良いからもう帰れ」

「は? 何言ってんの? 取り調べしなさいよ」

「取り調べしろって自分から言うのおかしくねえか?」

「アンタがどれだけ出来るのか見てやろうと思ってね」

 

 こっちの世界でもめんどくせえなあ姉さん。

 

「んで、お前何したん?」

「いやーごめんごめん。カツアゲしてる途中に、どうやら瀕死にさせちゃったみたいで~」

 

 それで多分私がいるの聞いて、からかいに来たんだな。

 

「妄想力凄いわね」

「悪い姉さん、これ妄想力ちゃうわ」

 

 てか誰でもわかるよね。

 

「どういう怪我させたん?」

「全身粉砕骨折。全治二十年くらいで、下手したら命の危険があるっていう」

「相当じゃねえかおい」

「私を怒らせたらアンタもそうなるからね」

「この場でやったら公務執行妨害になるけどな」

「貧乳警官も対象に入るのね」

「入るだろ!」

 

 なんで逆に入らねえんだよ。

 

「あ、もしかしたら貧乳デカは対象外かもっす」

「おい見張り。いい加減にしねえと殺すぞ」

「ひいっ!」

「アンタそういうキャラだっけ?」

「キャラ作りだキャラ作り」

「もうちょっとマシなキャラ無かったの?」

「例えば?」

「巨乳刑事」

「喧嘩売ってんのか殺すぞ」

「巨乳だったら私の想像通りの逮捕の仕方が出来るわよ」

「どういうのだよ」

「こういうの。※のあとね」

 

※※※

 

「ねえねえ大人しく~捕まって~?」

「い、嫌だ!」

「おっぱいで~、顔挟んであげるから~」

「や、やっぱりお願いします~!」

 

※※※

 

「ね?」

「ね?じゃねえよ。世の中そう上手く……

 

 一話と二話の奴らならいけるか。

 

「でしょ」

「まあ一理あるな。だが喧嘩売ってるようにしか聞こえねえよ」

「刑事ってあまり稼いで無さそうよね。〇形警部とかそうじゃない」

「飛行機はエコノミーだしな」

「というか世界にファーストクラスの飛行機を常に乗っているなんて人殆どいないでしょうよ」

「こち亀の両さん程酷くないのが一応救いだけどな」

「死んで地獄行くの拒否られないと良いわね」

 

 それ言うならお前どうなんだよ。

 

「てか初」

「なんだよ」

「取り調べは?」

「オメエが話逸らしたんだろ!?」

「早く何か聞きなさいよ」

「うん。もう話とか良いから牢屋行きましょうね淀子ちゃん」

「うん。殺すわね」

「ゑ……ぎゃああああああああああッ!」

 

 逮捕失敗……。

 

「失敗っつーか死んでね?」

 

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