浅井三姉妹のバカな日常

第六十一話 闇の騎士と説教 ✝

　ふっ、二話連続か。

　今回は何があると言うのだ……？

「それくらい察してくださいよ」

「貴様は誰だ？」

「初さんのライバルの美咲ですよ！　いい加減覚えて下さい！」

「貧乳の銃士の仲間など、覚える気にもならん」

「誰が仲間ですかッ！　あんな奴の仲間なんて嫌ですよ！」

　どちらにしろ覚える気にならん。

「さて聞こう。何故吾は呼ばれた？　下らぬ理由であれば、即斬首だ」

「木刀でカッコつけないでください。めっちゃくちゃイタいです。十分下る理由です」

「ほう……言ってみよ」

「今回も淀子さんを呼ぶのは諦めましたが、貴方には二つ程注意する事があります。あと罰として、ある事に協力してください」

「だから言っておろう。貧乳の銃士の仲間に協力はせんと」

「仲間じゃねえっつってんでしょうがァァァァ！！」

　あんなに親しげに話しているのに、訳が分からぬ。

「まずは話だけでも聞いてください」

「断る。吾を帰せ」

「私も嫌です。なので聞いてください」

「ことわ

「はい話します。あのですね……」

　どうしてだよぉお！

「まず、これは江代さん自身の事です。貴方がカンニングをしていたという疑惑があるんですよ」

「ふっ……吾が不正？　ハメているのか？」

「残念ですが事実です。テスト中にも関わらず、淀子さんと会話をしていたようですね」

「知らんな」

「とぼけても無駄ですよ。目撃証言があります」

「ちっ……」

「まあ良いでしょう。淀子さんの先生に対する攻撃にも目をつむります。ですが、それなら私の要求を吞んでもらいたい」

「だから断ると言っているだろう」

「良いんですか？　謹慎処分にするかしないかは、私に任されているんですよ？　謹慎になったら……動画投稿も無理ですよ」

「貴様、汚いぞッ！」

「なら私の要求を聞いてください」

「仕方あるまい」

「私の要求は……」

「ああ……」

「初さんを次のテストまで学校に行けない身体にしてほしい、という事です。どうですか？」

「……美咲とやら」

「はい」

「貴様仲間を捨てるのか？」

「だから仲間じゃねえっつってんだろッ！？」

「吾は貧乳の銃士の仲間と協力するのも嫌いだが、貴様のように仲間を捨てるような奴と組むのはもっと嫌いだ」

「人の話聞いてるッ！？」

「この話はなかった事にする。さらばだ」

「あっちょっ……」