第十四話 校外学習 その四

「列……進まないな……」

 

 遊園地の列は中々進まないのが当たり前だが、ここは特に酷い。

 まあ世界的に有名なのだから仕方ない。

 

「早く乗りたいな……」

 

 私の呟きに、眉をピクリと上げる姉さん。

 

「良いわよ。なら……」

 

 姉さんが何かするのか……嫌な予感しかしないな……。

 

「そこのおに~さん!」

「ん? 可愛いな」

「ホントだ……超美人……」

 

 ただの嫉妬だけどさ……この二人殴って良いかな?

 

「前、空けて欲しいな……パンツ見せてあげるからさ……」

 

 姉さんはそのまま、スカートをたくし上げる。

 赤いレース柄の布が、しっかりと男二人の目に留まり……。

 

「写真撮っても……いいかな?」

「うん、でもそれなら、前にもどくように言って欲しいな……」

 

 上目遣いでお願いする姉さん。

 男二人はそのまま、前に向かって……。

 

 突進し続けた。

 

「私に任せておけばいいのよ!」

「パンツ見せながら言われても説得力ねえよ!」

 

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