第十三話 校外学習 その三


「ふにゃ~……」

「あーあ、ダメだこりゃ」

 

 到着する頃には、和泉は物言わぬ屍状態。

 

「あ、初~」

「げっ……姉さん」

「げって何よ……」

 

 色々めんどくさいんだよなあ……。

 

「ん~なーに?」

「何でもねえよ!」

「ふっ……キャットランドか……来るのは数年ぶりだな」

「だな」

 

 勿論何度か来た事はある。今じゃ入園料が高すぎる上に、親にも連れて行ってもらっていない。

 今じゃどうなっているのか、全く知らない状態だ。

 

「あ、ミッ

「言わせねえよ!?」

 

 強い力に押しつぶされちまうわ。

 

※※※

 

「でさー、お前らはいつ離れるわけ?」

「初が奢ってくれるまで」

「昨日お金なら渡した筈だぞ」

 

 十万円を均等に分配したら、もう三万しかなくなった。しかも四万は姉さんに取られたし。

 

「これ以上金をくれと?」

「うん」

「死ね」

「あ?」

「何でもないです」

 

 金の亡者め。

 

※※※

 

「ほへ~これがビックサンダーマウンテ

「再び言わせねえよ!?」

 

 色々危ねえ。

 

「何よ初……このビッグサンダーマ

「あああああッ! ダメだってそれ!」

「ふっ……巨大な雷の山か……。相手にとって不足なし!」

「日本語訳とは言え全部言わせちまったよ畜生!」

「楽しみだね~初ちゃん。このビッグサン

「あああああああああああああああああああああッ!!」

 

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