第6話
アリスの誕生日の日その日にアリスのお母さんアリシアさんを助け初顔合わせ?を済ませ美味しい料理を3人で囲って食べアリスとアリシアさんの距離がある程度縮まった日から一週間、最近私は少々頭を抱えることの毎日でげんなりしている。
「リリスさんの膝あったかぁい」
寝転がり私の膝もとい太股を枕に顔をスリスリさせながらアリシアさんがふんにゃり幸せ~と言った感じの空気を周りに発しながら呟く。
いわゆる膝枕というやつだ。
現在、アリスは日課になった鍛練をこなしているため家にいない。
別に私が膝枕などすることに対してはいい、それよりも膝枕など私とアリシアさんの距離が近いところを見かけたアリスが騒ぎだすのだ。
そして、始まるアリスとアリシアさんの言い争いがなぜ言い争いに発展するのかはわからない内容もいまいち私には理解できず、ただ、二人を止めるのに苦労する。
流れでどっちとお風呂に~とかどっちと寝る~とか、えっなんで複数なの?1人でいいじゃない?と思う話をふられ答えを出さないと二人していじけすねだす・・・雰囲気的にじめじめしキノコ栽培している姿を錯覚するほどにいじけすねるのだ。
なので交代でアリスとお風呂に入ったら寝るときはアリシアさんと寝ると日事に交代でアリスと寝るとお風呂の時はアリシアさんと入ることにした。
正直元男だから気まずい、が欲情する事はなくなんだか大事なものをすでに失った気分を感じている。
お風呂もベッドも神さまに頼めば3人でもいけるようになるし3人一緒にと言うと二人してダメと言われその後うつむき聞き取れないがごにょごにょとなにかを言っている。
最近毎日その流れができてしまっている。
「アリシアさんそろそろ離れ」
アリシアさんにそろそろアリスが帰ってくる時間だと思い離れるように言おうとした時、バタンッと勢いよく、扉が開かれる。
「ちょっアリシアさんリリスさんから離れてください!!」
「うふふ、あーリリスさんの膝枕~」
鍛練を終えたアリスが家に帰ってきた。そして始まる言い争い、アリスはアリシアさんに私から離れるように言いながら肩を掴み引きはなそうとする。片やアリシアさんは離れまいと私の太股に顔をうずめ、腕を私の背中に回しガッチリホールド、私はと言う遠い目をしつつアリスがアリシアさんをなんとか私から離そうと引いたり押したりする。アリシアさんに背中ホールドされてるため揺さぶられながら、神さまに頼んでおいたライトノベルの新刊を読んでいた。今いいところだから読みきりたいのだ。
読み終えた頃には2人は力尽きゼェハーゼェハー荒い息をしながら床に倒れていた。
「あのさあ、二人は親子なんだしもう少し仲よくできない?特にアリシアさん貴女アリスの母親でしょアリスにお母さんとして見てもらいたくないの?」
私から見て母親と娘といった光景に見えず、流石にストレスが溜まっていたのかついポロっとほんねがでてしまう。
じゃっかん声量も低くなってしまっていたのかもしれない二人を見ると顔を青ざめさせガクガク震えながら正座をしていた。
「ああ、ごめん別に怒ってるわけではないからね。ただいつか私は貴女達から離れるずっととはいかない。心配なんだよね二人のことが」
「・・・え」
アリスがぽつりと呟き呆然とした顔をし私を見る。
「リリスさん・・・どっかいっちゃうの」
顔色がどんどん悪くなっていき目尻に涙が浮かびはじめる。
「いや、すぐじゃないよアリスが成長するまで多分いると思う・・・なにもなければだけど」
私は神様の指示で今アリスのそばにいる、神様が離れるよう命ずれば私はしたがわければならない、どんなに私が離れたくないと思ってもだ。
それほどに神様の命令は強制力があると私は命令されたことはないが知っている。
意思を自由にもて自由に行動できる今の私が在るのはなにもなければ自由を許してくださる神さまのおかげでもある。
神さまは事前に教えてくれた。不測の事態に陥らない限りアリスが成人を迎えるまでは一緒にいられると。
成人を迎え別れると私は本来の役目人類種に神が貸し与える神器として英雄の祭壇へと盾の形で所有にたる者が来るのを待つことになる。
所有者候補決まっているアリスだ。
まだ候補どまりでもある、英雄の祭壇まで辿り着ければ私が第2の試練を与えクリアすることで私の所有者となれる。
私のが第2の試練、では第1の試練はなにか?それは英雄の祭壇までの道筋だ。英雄の祭壇は100階層の塔の最上階にある。
1層事に魔物ひしめくダンジョンとなっており上に昇る階段を探し100階層までたどり着かないと行けないのだ。
そう、なにもなければアリスの成長を見守りアリスに試練を与え最上階で待つことになる。それまでアリスが第1の試練で生き残れるまで鍛える事もできる。
「まあ、その話は置いておいてそろそろ、アリスは本格的な鍛練を明日から始めようか、私がみっちりがっちり教えるからよろしくねアリス・・・さて、私は晩ご飯作りに取りかかろうかな、二人はすこし、お互い話し合い仲良くしなさい」
なんだか途中から呆然とした二人を前に話を終わらせると、二人を置いて晩ご飯の準備にキッチンへと向かった。
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