10
あれから1ヶ月。
俺とアオイさんはLAに戻って、あの曲に俺が歌詞を付けてレコーディングした。次のアルバムに収録する予定だ。あの海で『曲が生まれる瞬間に立ち会えた』って、ココさんは喜んでいた。
(おつかれスタンプ)
「おつかれー」
「来月帰るから、またよろしく」
「泊まるの?」
「もちろん」次こそ絶対キスしてやるぞ。
「シッターあるから、日にちが分かれば連絡して」
「了解。アオイさんも行くから」
「そうなの?仲良しになったんだ」
「うん。一緒にサッカーしてるよ。アオイさん、スゲー上手いんだよ」
「そうなんだ。楽しそうだなぁ」
ちょっと寂しがってる?
「また行こうよ、海」
「そだね」
「あの海、よく夢に見るんだよね」
「私も」
「アオイさんも見るかな?今度聞いてみよう」
何故だかよく夢に見る。
あの浜辺で、三人で海を眺めている。
風が気持ちよくて、太陽がキラキラして
波の音だけが聴こえる。
俺達は、あの日からずっと
あの時間の中にいるのかもしれない。
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