3

その後の店で坂田さんと予想以上に盛り上がり、かなり出来上がっていた俺は一人でホテルに帰るのが嫌だった。かと言って、行く当てもないし…


あ、ココさんとこ戻ろう。


俺はもうすっかりあの店の居心地の良さに取り込まれていた。


「ただいまー。アレ?もうおしまいですか?」


しらじらしいな、俺。


「あら、アオイさん?どうしたの?忘れ物?」


「うーん、なんか一人でホテル帰るのが嫌で…」


「そっか、じゃあどうぞ。何か飲む?」


「あざす!」


食器を片付けながら、ココさんは俺に何か作ってくれている。


「はい、ホットミルク」


「え?ホットミルク?」


「そう、もうお酒はおしまいにして温まって寝なさい」


「えー」


「じゃ、少しだけブランデー垂らしてあげるから」


「そういう問題じゃなくて…」


「おいしいよ?」


「…うん、確かに」


やっぱりココさんはいい人だな。もうおしまいなのに、俺を招き入れてくれた。

ホットミルクが効いたのか、すぐに眠くなった。ココさんは俺をなんとかソファまで連れていって寝かせてくれた。


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