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その後の店で坂田さんと予想以上に盛り上がり、かなり出来上がっていた俺は一人でホテルに帰るのが嫌だった。かと言って、行く当てもないし…
あ、ココさんとこ戻ろう。
俺はもうすっかりあの店の居心地の良さに取り込まれていた。
「ただいまー。アレ?もうおしまいですか?」
しらじらしいな、俺。
「あら、アオイさん?どうしたの?忘れ物?」
「うーん、なんか一人でホテル帰るのが嫌で…」
「そっか、じゃあどうぞ。何か飲む?」
「あざす!」
食器を片付けながら、ココさんは俺に何か作ってくれている。
「はい、ホットミルク」
「え?ホットミルク?」
「そう、もうお酒はおしまいにして温まって寝なさい」
「えー」
「じゃ、少しだけブランデー垂らしてあげるから」
「そういう問題じゃなくて…」
「おいしいよ?」
「…うん、確かに」
やっぱりココさんはいい人だな。もうおしまいなのに、俺を招き入れてくれた。
ホットミルクが効いたのか、すぐに眠くなった。ココさんは俺をなんとかソファまで連れていって寝かせてくれた。
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