いつもの日常的な風景
「・・・・・・」
ガッ!ガッ!
「・・・・・・」
ガッ!ガッ!
朝から何をしているかと言えばボビーさんとQ太郎の戦いを見ている。
イグアナは草食なのでボビーさんを食べようとしているみたいなのだが、中々の強敵みたいだ。
Q太郎は基本的に小松菜や青梗菜を好んで食べる。おまけに無農薬野菜以外は食べやがらない。
ガッ!ガッ!
果物はあまり好きじゃないみたいだ。
おっどうやら飽きたみたいでベランダの木によじ登って日光浴をし始めた。
ボビーさんは、勝ち誇ったようにユラユラと揺れている。コイツホントに植物か?なんか未知の生命体に見えるんだが。
ガラガラ
「おはよう、冴草ちゃん。ちょうど今ボビーさんとQ太郎の戦いが終わったとこ」
「・・・・・・」
彼女は部屋から出てきて、トコトコと俺の膝に乗ってくる。
「・・・・・♪」
ここが一番座り心地がいいらしい。
綺麗な金髪を撫でてやると気持ち良さそうに目を細める。
可愛いやつ。
「・・・・・・」
コーヒーか?今日は何にするんだ?
キリマンジャロ?はいはい。
俺はキッチンにいき豆を挽きサイフォンに火をつける。
キッチンから挽いた豆のいい香りがリビングに漂っていくとフラフラと彼女がキッチンにやってくる。
「・・・・・・」
よいしょっと椅子に座ってサイフォンのアルコールランプの火を眺めている。
「ちょっと待ってな、すぐ淹れてやるからな」
「・・・・・♪」
スキップでリビングに戻っていく彼女。
陽当たりのいい窓際にクッションを敷いて寝転がる。
マンションの上階なので外から見える心配はあまりないのだが・・・
「冴草ちゃん、一応服くらいは着ような?」
キッチンから顔を出して彼女にそう笑いかけて俺はふと、彼女に初めて出会ったときのことを思い出していた。
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