秋祭りにいこう
今日は近所の河川敷で秋祭りがあるので彼女と一緒にきてみた。
「・・・・・♪」
祭りにゴスロリはかなり目立つのだが、本人は全くおかまいなしでに、フランクフルトと焼きそばを頬張っている。
「年々ここの祭りって派手になっていってるよな」
初めて来たときは屋台もそれほど多くなく、1時間もあれば見て回れる程だったのだが……
今では河川敷の上流まで延々と屋台が並んでいる。馬鹿じゃないのか?あんなもん回ってたら朝までかかるぞ?
で、そんなことを考えつつも俺たちは屋台を見て回っているんだが。
「・・・・・♪」
りんご飴ね?とりあえずそれ食べてからにしような?
「・・・・・♪」
わたがしね?だから食べてからにな?
「・・・・・♪」
焼きとうもろこしね?さっき食べただろ?
このちっちゃい身体のどこに入るのかというくらいに彼女は食べるから。
やれやれ、と思ったら彼女が俺を引っ張っていく。
「今度はなんだ?」
「・・・・・・」
俺の手を引いて、トコトコと階段の上まで登っていく。
河川敷の上からは立ち並ぶ屋台がまるで星の川のようにずっと上流まで連なっているのが見える。
「もしかしてこれが見せたかったのか?」
「・・・・・♪」
とびきりの笑顔で頷く彼女。
くうっ!なんて可愛いやつ。
俺は、彼女が遠くまで見えるようにひょいとお姫様抱っこをしてやる。
「・・・・♪♪」
「おう、綺麗だよな」
連なる屋台の光の川を見て嬉しそうな彼女。
俺にとっては、お前が1番綺麗なんだけどな。
そんな秋の一日だった。
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