道端で拾いました


「いい天気だなぁ。」

夕食の買い物を済ませてスーパーからの帰り道、俺と彼女はいつものように家に帰る道を歩いていた。

正確には俺は歩いて、彼女はぶら下がっているのだが。


「・・・・・?」

「今日は、ホタテのバター焼きとパスタにしような。パスタ何がいい?」

「・・・・・・」

「了解。トマトあったっけ?」


そんな帰り道、ふと道路脇に置かれたダンボールが目に付いた。


『どなたか飼ってあげて下さい。Q太郎』

捨て猫か捨て犬だろう。飼いきれないなら初めから飼わなくていいんだ。


うちのマンションは犬猫は駄目だから拾って帰るわけにもいかない。


俺たちは、見なかったことにして通り過ぎ・・・


「「・・・・!!」」


戻ってきた。


「はっ?え〜〜っ?」

ダンボールの中からこちらを見上げていたのは体調30㎝ほどの・・・イグアナだった。


「・・・・・?」

冴草ちゃんは俺の腕から飛び降りて興味津々に覗きこんでいる。


つぶらな瞳で見上げるQ太郎?


「・・・・・♪」


だよな?


「ほれ、こいっ」

俺はQ太郎に手を差し出す。


わしっ。よじよじよじ。


俺の腕から肩に頭に乗って早速寛ぎ出した。

仕方ないこのままって訳にもいかないからな。


「・・・・・♪」

彼女もご機嫌そうだしまあいいか。


そういやイグアナって何食べるんだ?肉食?













  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る